【梨泰院事故】「死にそう」生還も“体中にあざ”…日本人遺族「宝物消えてしまった」【もっと知りたい!】(2022年11月3日)
156人が犠牲となった、韓国・ソウルの雑踏事故で亡くなった小槌杏さん。18歳の遺族が「私たちの宝物が消えてしまった現実を、今はまだ受け止めきれずにおります」とコメントを寄せました。
■「潰れる」「足浮き恐怖」生還も…体中にあざ
事故現場にいた男性:「母に電話を掛けました。『死にそうだ』『生きたいから通報してくれ』と…」
そう話すのは、“あの日”事故が起きた坂道の中腹にいたという男性です。
事故現場にいた男性:「仕事ばかりで羽目を外すことがなかったので、久しぶりのストレス発散で妻と遊びに行きました。“危険だ”と感じ始めたのは…事故が起きた坂で挟まった時、腕が動かなくなり、足が地面から浮き始めた瞬間から怖くなりました」
男性は妻とともに救助されましたが、長時間の圧迫で妻の体には多くのあざができていました。
この女性は、一緒にいた交際相手を亡くしたといいます。
交際相手を亡くした女性:「一瞬で倒れて。簡単に言うと“潰れる”という表現が正しい。体が震えた…このままでは死ぬと思いました。私は気絶していたようで、心臓マッサージをしてくれて助かった。(彼は)天国に行きました。意識を取り戻して彼を発見した時は、すでに手の色がかなり変わっていました」
■通報11件のうち対応2件も…消防当局“動かず”
韓国の梨泰院(イテウォン)で発生し、156人が死亡した雑踏事故。警察が原因解明に向けて動き出しました。
記者:「何を中心に捜査を?強制捜査をどう執行する?」
特別捜査本部が、ソウル警察庁や龍山(ヨンサン)消防署、ソウル市消防災難本部など全部で7カ所に強制捜査に入りました。警察が警察を捜査する異例の事態です。
韓国メディアによると、事故当日、寄せられた11件の通報のうち、警察が消防当局に対応を要請したのは2件のみ。そのうえ、消防当局は動かなかったといいます。
ソウル総合防災センター:「2人の通報者とも『救急車は必要ない』と話していたので、現場出動はしませんでした」
■遺留品に…小さな靴や“踏みつけられた跡”
一方、遺留品センターには、亡くなった家族や友人が残したものを探す人たちの姿が見られました。
小さな靴もあります。現場には小さな子どももいたのでしょうか、片方のみ残されています。
服には、土も付いていますし、ひどく汚れているものもあります。踏み付けられたような足跡が付いている服もあります。
■「宝物が消えてしまった」小槌さんの遺族
当時の状況が徐々に明らかとなるなか、2日、事故に巻き込まれて亡くなった日本人、冨川芽生さんの父・歩さんがソウル市内の合同焼香所で花を手向けました。
歩さん:「(Q.おいくつだったんですか?)26歳です。やっと日本に…」
亡くなったもう1人の日本人、18歳の小槌杏さんの遺族もコメントを寄せました。
小槌さんの遺族コメント:「8月末より渡韓し、大学生活を送っておりました。色々な国や年齢の友人ができ、とても楽しいと日々話しておりました。まさに、夢への第一歩を踏み出したところでした。素直で優しく、ちょっぴりマイペースな娘は私たちの宝物です。その宝物が目の前から消えてしまった現実を、今はまだ受け止めきれずにおります。たくさんの人に愛され支えられた彼女の人生は幸せであっただろうと思います。一日も早く我が家に一緒に帰りたい、そう願っております」
(「グッド!モーニング」2022年11月3日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
コメントを書く