【韓国・梨泰院転倒事故】警察トップが警備の不備認める 事故前の通報に対応せず…
韓国ソウルの繁華街・梨泰院で起きた転倒事故で死者はさらに増え、156人になりました。1日、韓国の警察トップが会見を開き、事故前に危険性を伝える通報が相次いだにもかかわらず、十分な対応がとれなかったと警備態勢などの不備を認めました。
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事故から3日。癒えることのない悲しみ。現場付近には多くの花が手向けられていました。
語学留学中に亡くなった冨川芽生さん、26歳。通っていた大学には献花台が設置され、多くのメッセージが寄せられていました。
冨川さんと同じ学校に通う日本人大学生
「同じ留学生として、いろんな思いを抱えて韓国に来ていたと思うので、すごく心が痛い」
同じく留学中に事故に巻き込まれ亡くなった小槌杏さん、18歳。
小槌さんの祖父
「かわいい子だったので胸が張り裂けそうな感じ。頑張ってねって送り出して、まさか、こんなことになるなんて思ってもみなかった」
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韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で10月29日に起きた事故。11月1日、新たに韓国人の20歳の女性が死亡し、亡くなったのは156人となりました。
失われた156人の尊い命。大半は20代の若者でした。
なぜ、悲惨な事故は起きてしまったのか。指摘されているのが、警備態勢の手薄さです。
事故が起きた29日、地元メディアによりますと、梨泰院には13万人もの人が訪れていたといいますが、現場にいた警察官はわずか137人でした。管轄の警察署が事前に事故の可能性を指摘していたものの、機動隊が配置されないなど、警備計画に反映されなかったと伝えています。
こうした中、韓国の警察トップは1日に会見を開き、警備態勢などの不備を認めました。
韓国 警察庁長官
「事故発生の前から多くの群衆が集まっていて、事故の危険性を知らせる緊迫した通報があった。それにもかかわらず、通報を処理する現場の対応が十分ではなかった」
事故前にあったという複数の通報。別の警察幹部によりますと、通報は午後6時に1件、事故のおよそ1時間前には「人出が多く管理が必要」との通報が、数件寄せられたということです。しかし、警察は、その通報に対し十分な対応がとれなかったと初めて不備を認めたのです。
さらに、新たに指摘されているのが…
記者
「この大通りの先を左に進むと現場の通路です。ここまでは道幅が広いんですが、左右の建物のせり出した部分に挟まれた道幅が急に狭くなっているのがわかります」
地元メディアは、道の両側に違法にテラスやイベントブースがつくられ、現場から遠ざかろうとする人が“詰まった”かたちになったと報じています。事故の1時間15分ほど前の映像には、道が狭くなっている部分で、人の流れが止まっている様子が映っていました。
同じ場所を4年前の画像と比較すると、以前にはなかったイベントスペースが今回は設置されていました。
大勢の人が通るには、狭すぎた道。
また、事故現場の坂道にも…
記者
「向かって右側はホテルなんですが、韓国メディアはこのピンク色の外壁が違法建築で、必要な道幅が確保されていなかったと指摘しています」
警察や行政への批判が集まる中、尹大統領は1日朝の閣議で群衆管理の不備を認め、対応を急ぐよう指示しました。
(2022年11月1日放送「news every.」より)
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