ロシア軍“白物家電で戦う”?…部品を“迂回輸入”か 深刻化する“武器・兵器不足”(2022年11月1日)

ロシア軍“白物家電で戦う”?…部品を“迂回輸入”か 深刻化する“武器・兵器不足”(2022年11月1日)

ロシア軍“白物家電で戦う”?…部品を“迂回輸入”か 深刻化する“武器・兵器不足”(2022年11月1日)

 ウクライナ侵攻を続けるロシアが深刻化する武器・兵器不足を解消するため、家電で戦おうとしていると指摘されている。一体、どういうことなのだろうか。

■ドローンか…エネルギー施設狙った攻撃

 ウクライナ・キーウの上空に立ち上る煙。先月31日の早朝、キーウでおよそ10回の爆発があり、35万世帯に電力を供給している発電施設が損傷。停電が発生していると、ウクライナメディアが伝えた。

 その4日前の先月27日にも…。

 CNN ニック・ロバートソン記者:「この発電所にはドローン1機が直撃し、同じ日に巡航ミサイルの攻撃も受けました。ドローンはあちらの高圧線に絡まり、ここにあった設備を引き裂きました。至る所でケーブルが燃え、設備は燃え尽きました」

 エネルギー施設を狙ったロシア軍の攻撃により、ウクライナ国民は暗い夜を懐中電灯の明かりなどで過ごしている。

■トルコは“ロシア抜き”で合意

 こうしたなか、トルコのエルドアン大統領は、ウクライナ産の穀物輸出を巡る合意を一方的に停止したロシアに対し、切り込んだ。

 トルコ・エルドアン大統領:「例え、ロシアが優柔不断な態度をとったとしても、我々は人類に奉仕する努力を断固として続ける」

 国連とトルコ、ウクライナの代表団は先月31日、黒海に設定された「回廊」を通じて、穀物の輸送を続けることにロシア抜きで合意した。

 ウクライナのインフラ省によると、218隻の船の運航が阻止されていたが、合意後、12隻の貨物船がウクライナの港を出航したという。

 ただ、ロシアの協力がないなかで、安全な航行が確保できるかは不透明だ。

■秋の徴兵 12万人が対象「安心して」

 そして、ロシアでは今月1日から秋の徴兵が始まる。年2回、春と秋に実施されていて、今回は18歳から27歳の男性およそ12万人が対象となる。

 ロシア国防省は、徴兵された兵士はウクライナでの特別軍事作戦に関与することはないため、安心してほしいと呼び掛けた。

 一方で、アメリカのシンクタンクは「ウクライナに派遣される可能性が高い」と指摘している。

■ロシア軍“家電”で戦闘継続か…

 ウクライナ侵攻を続けるロシアだが、武器・兵器不足は深刻化しているようだ。

 先月17日、ウクライナ国防省はツイッターで、ロシア軍が武器を輸送する映像を分析した結果、およそ70年前に開発された対空砲が使用されていることが分かったと明らかにした。

 また、ウクライナに着弾したミサイルの破片を調べると本来、地上ではなく、空中の標的を攻撃するためのミサイルだったとBBCは報じている。

 こうした状況を打破するために、ロシア軍は家電で戦闘を継続しようとしているとみられている。

 これは、どういうことなのかというと、アメリカ「タイム」誌によると、「ロシアと緊密な関係にあるカザフスタンとアルメニアで、冷蔵庫や洗濯機などの輸出入が急増している」という。

 カザフスタンを例に取ってみると、まずヨーロッパからカザフスタンへの冷蔵庫の輸出量は、今年に入ってから8月までで、すでに去年の同時期の3倍以上になっているそうだ。

 そして、ロシアがカザフスタンから輸入している冷蔵庫が、去年のおよそ10倍に急増しているという。

 つまり、ヨーロッパなどからの家電が、カザフスタンやアルメニアを通して、ロシアに流れている可能性があるということだ。

 ヨーロッパ当局は、こうした家電の半導体などの部品が、戦車などロシアの軍事装備に転用されている可能性が高いと指摘しているという。

 実際、8月にイギリスのシンクタンクが行った調査では、27のロシアの兵器の中から450のロシア国外製の部品が見つかったそうだ。

 こうした状況に、欧州委員会の報道官は「ロシアの武器・兵器に転用されている家電に対して、貿易規制を拡大することも検討している」と話しているという。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2022年11月1日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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