津波に火山灰・・・離島から救難信号も 徐々に見えてきた被害状況 トンガ噴火(2022年1月18日)

津波に火山灰・・・離島から救難信号も 徐々に見えてきた被害状況 トンガ噴火(2022年1月18日)

津波に火山灰・・・離島から救難信号も 徐々に見えてきた被害状況 トンガ噴火(2022年1月18日)

南太平洋の島国トンガで、海底火山の噴火が発生してから3日、一部の地域では津波の高さが15メートルにも達したという情報も出てきています。

被害状況を把握するため、軍用機を飛ばしたニュージーランドやオーストラリア。現地で目にしたのは、建物も木々も海も一面、火山灰に覆われた世界でした。

衛星写真では、津波の影響と火山灰で、道路や多くの建物が黒くくすんでいる様子が分かります。

ニュージーランド軍は輸送機を現地に飛ばし、水など支援物資を届ける予定でしたが、滑走路に火山灰が積もっていて着陸できず、いったん延期となりました。

トンガ国会・ファカファヌア議長:「各国からの支援を受けるには、火山灰の除去が必要です。木曜か金曜に、支援物資を積んだ輸送機が着陸できるよう、200人のボランティアが作業しています」

空路での輸送ができないなか、ニュージーランド軍は船を出港させました。火山灰で水が汚染されているため、飲み水を届けることが急務となっています。

被害の全容はいまだ把握できない状況ですが、これまでに3人の死者が確認されています。

そのうちの1人がイギリス人女性、アンジェラ・グローバーさん(50)です。7年前、夫とともに移住し、野良犬を保護する団体を運営していたといいます。津波に飲まれたのは、犬を助けようと自宅に戻った時でした。

今回、大規模噴火を起こした海底火山は、これまで幾度となく噴火を繰り返してきました。もともと2つの島に分かれていましたが、2014年から2015年にかけての噴火で1つの島となりました。海面の下には、直径5キロにおよぶカルデラが隠れているとみられています。

その火山が爆発的噴火を起こしたことで、1つにつながっていた島が再び2つに。陸地はほとんど見えなくなりました。噴煙は、火山から130キロほど離れた島でも確認されています。

トンガでは、人々は45の島に分かれて暮らしています。よりアクセスの悪い離島の状況はさらに深刻です。

国連の機関は、本島トンガタプ島から100キロあまり離れた人口69人の離島から救難信号を受信したと発表しました。少し離れたところにあるもう一つ有人島からも救難信号を受診したといいます。こちらには36人が暮らしているといいます。

トンガ政府によりますと、このあたりの島に最大15メートルの津波が押し寄せたといいます。さらに、首都のあるトンガタプ島の西側も同じくらいの津波に襲われたということです。

噴火で引き起こされたのは津波だけではありません。二酸化硫黄の濃度が上昇していて、バヌアツやフィジーの当局は「酸性雨が降る恐れがある」として警戒を呼び掛けています。

フィジー在住18年、語学学校を経営する谷口浩さん(50):「車は外に止めておくと(酸性雨で)さびてしまうので、家の屋根があるところに止めることにしている。それ以外(影響を)感じることはまだない」

ただ、谷口さん男性が暮らす本島と離島では状況が違うようです。

フィジー在住18年、語学学校を経営する谷口浩さん(50):「小さな島は水道どころか道もないので、どこの島も大きなタンクがあり、そこにためた水を塩素で消毒して飲む。フィジーの政府も『雨水は直接ためるならフタをしろ』と。その中に火山灰がたまるからとお知らせは出ている」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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