診療所が悲鳴「たたむ話も何度か」長引くコロナ影響で廃業危機 全国で相次ぐ(2022年1月18日)

診療所が悲鳴「たたむ話も何度か」長引くコロナ影響で廃業危機 全国で相次ぐ(2022年1月18日)

診療所が悲鳴「たたむ話も何度か」長引くコロナ影響で廃業危機 全国で相次ぐ(2022年1月18日)

 発熱外来を設置する都内の診療所では、ある理由から廃業の危機に陥っています。

 目黒の大鳥神社前クリニック・北村直人院長:「PCR検査を受ける人は激増しているが、いわゆる内科としての患者は少ないまま回復していない」

 コロナの疑いがある患者の診察やPCR検査を行っていますが、その一方で一般外来の患者が激減し、経営が悪化しているといいます。

 目黒の大鳥神社前クリニック・北村直人院長:「例えば、高血圧、糖尿病、慢性疾患の患者が激減して、一日に5人もいない状況が続いていて、実は(診療所を)たたむ話も税理士と何度かした」

 実際、通院していた患者からはこんな言葉が・・・。

 患者:「この診療所には新型コロナに感染している人がいると聞いたので、ここに来ると感染してしまいます。他の診療所への紹介状を書いて下さい」

 目黒の大鳥神社前クリニック・北村直人院長:「もし、ここに患者が来ることで、感染するのであれば、まずスタッフが感染するはず。幸い、うちはスタッフがいまだにこの2年間、誰も感染者が出ていない」

 入り口に接触しないでも開く自動ドアを新たに設置するなど、感染対策にも努めています。

 しかし、オミクロン株の急拡大で今後も患者離れに拍車が掛かると懸念しています。

 実は今、全国で休業や廃業に追い込まれる診療所が増えています。

 去年は過去最多の471件に。その訳は・・・。

 帝国データバンク東京支社情報統括課・阿部成伸課長:「コロナの緊急融資や支援のピークが2020年だった。そこから1年経っても結局、コロナ禍は収束にならなかったことで、対策できている医療機関とそうでない医療機関が2極化した」

 コロナ禍での“患者離れ”が際立っているのが、小児科だといいます。

 帝国データバンク東京支社情報統括課・阿部成伸課長:「お子さんの通院による感染を非常に警戒して、軽い症状であれば通院を控えたというところが非常に大きく出て、小児科の収益減が一番大きい」

 収益が減る一方、コロナの感染拡大で、医師や看護師の負担は増えているのが現状です。

 目黒の大鳥神社前クリニック・北村直人院長:「寝るのはまた午前4時か5時か。朝6時に起きて、PCR検査の結果が返ってくるので」

 今後も、廃業や倒産する診療所は増えていくだろうと調査会社は予測しています。

 後藤厚生労働大臣:「新型コロナ感染拡大のなか、医療提供体制の確保は重要と認識していて、引き続き必要な支援、しっかりと経営基盤を支えていく観点で取り組んでいきたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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