【保育所に“数億円”誤支給】葛飾区提供の”計算ソフト”に誤り…

【保育所に“数億円”誤支給】葛飾区提供の”計算ソフト”に誤り…

【保育所に“数億円”誤支給】葛飾区提供の”計算ソフト”に誤り…

東京・葛飾区が過去4年間にわたり、私立の認可保育所に補助金を多く払っていたことがわかりました。原因は、補助金申請のための計算ソフトに誤りがあったためでした。区によると、この計算ソフトは作成した職員以外、誰も検証していなかったということです。

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9日午後、区議会から出てきた葛飾区の植竹貴副区長を直撃しました。

――今の議会、異常じゃないですか?

葛飾区 植竹貴副区長
「異常というか…、ごめんなさい、ちょっと…」

私立の認可保育所に区が誤って補助金を多く払っていたことが区議会で報告されました。その総額は“数億円”にのぼる可能性もあるということです。しかし――

――数千万円なのか億単位なのか…?

葛飾区 植竹貴副区長
「全く、そこもまだ、私の方では把握していませんので…」

現時点では把握できていないというのです。議会では1時間弱、“押し問答”が続きました。

葛飾区議
「本当に金額が分かっていないのですか? これ億単位でしょう?」

葛飾区担当者
「あいまいな数字は出せません。本日の金額の報告は、勘弁してください…」

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この補助金は、パートの保育士を雇った保育所へ区が独自に支給しているものです。区によると、2018年度からの4年間、対象となる保育士の数を誤って算出し、最大2倍の人数分の補助金を支給していました。

その原因は、補助金申請のための計算ソフトにありました。区から保育所に提供されたものですが、このソフトに誤りがありました。区によると、作成した職員以外、誰も検証していませんでした。

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実際、補助金が多く支払われていたという保育所に話を聞きました。

誤支給を受けた保育所園長
「6月の園長会がきのう、あったときに、『区の方へ返還していただくことになる』って…」

今年4月、区が過払いに気付き、金額を修正した後の保育所側の帳簿を見せてもらいました。単価が「10万4460円」、人員が「7名」、総額が「73万1220円」となっていました。

しかし、判明前の帳簿には。単価は変わらず「10万4460円」、しかし人員は「11名」、総額が「114万9060円」となっていました。昨年度と比べると、4名分減り、1か月41万7840円の差額が出たといいます。

実際の人員は変わっていないにもかかわらず、計算上の人数は変わっていて、40万円以上多く支給されていました。4年間で約800万円多く支給されていたことになります。区は返還を求める方針といいますが、保育所側は困惑した様子でした。

誤支給を受けた保育所 園長
「修繕費であったり、人件費に対しても積み立てとかを崩さなければならない。運営に大きな影響を与えるっていうことを考えなければならないと思います」
     
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今回の問題に関して、葛飾区民にも話を聞きました。

葛飾区民
「普通の会社だったら、こんなになる前に細かく細かくチェックするでしょうって。一般の人の感覚とはだいぶずれているんじゃないの、っていう」

また、4人の子供を育てているという葛飾区民は「『(保育所の)先生とかがかわいそうだな』って、逆に思っちゃいますね。山口県(阿武町)のことでもいろいろそういうのあったんで、ミスが無くならないのかなあと思いますね」と話しました。
(2022年6月9日放送「news zero 」より)

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