大河川が干上がり砂漠には湖出現 狂い始めた地球の表情(2022年10月21日)
干ばつによって記録的に水位が低下しているアメリカのミシシッピ川。これまで、船でしか行けなかった観光名所に歩いて渡れるようになるなど、異様な事態が続いています。
白く霞んだ景色の向こうに、うっすらと見えるビル群。アメリカ北西部に位置するシアトルを覆うのは、山火事の煙です。
シアトル近郊に住む人:「(外に出ると)めまいがします。いつもウォーキングをしてますが、今はあまりできませんね」
乾燥した状態が続くアメリカでは、各地で火災が発生。シアトル周辺でも複数の山火事が立て続けに起こりました。
その煙は都市部にも流れ込み、多くの車が行き交う橋の先は全く見えず。顔を出した太陽もオレンジ色に見えています。
各地で広がる乾燥、そして干ばつにより、驚きの光景も現れました。
アメリカで歴史的遺産として登録されている、ミズーリ州の「タワーロック」。普段であればミシシッピ川に囲まれて、船でしか行けない観光スポットですが、記録的な水位の低下で、川岸から地続きとなり、歩いて渡れるようになりました。
水位の低下は世界最大規模の川にも影響を及ぼしています。
地質調査所研究員:「アマゾナス州では水位が急激に低下する危機的な状況が続き、34の地域で干ばつに関する警報が出されています」
すっかり水が引き、地面がむき出しとなったアマゾン川。主な原因は8月、9月の降水量低下と考えれていますが、州の大部分は道路がつながっていなく、水路が重要な運搬ルートだっただけに、周辺地域の物資不足が最大の懸念となっています。
気温の上昇で砂漠に湖が出現することも。
点在する青い水たまりのようにうつる湖は本来は存在せず、砂で覆われています。
場所は中国大陸、内陸部にあるタクラマカン砂漠。タクラカマンとはウイグル語で「一度入ったら出られない」と意味され、死の砂漠とも言われています。
標高5000メートルの山々に囲まれている砂漠。広さは33万平方キロメートル。日本の国土面積と同程度の大きさの砂漠が広がっています。
その北側に流れるタリム川。5月以降、高い気温が続き、山から大量の雪解け水が流れ込んだのです。川の水位は上昇し、いくつもの湖が。いわば砂漠のオアシスが生まれたのです。
一方、タクラマカン砂漠から2000キロ離れると別世界の光景が。
中国北西部の山間部そこを流れる雲海。あざやかな紅葉と重なり、幻想的な景色を生み出しています。
日本と同じく中国各地でも紅葉のシーズンが到来。
しかし、アメリカの気象分析専門家は紅葉は自然の微妙なバランスで生まれるもので「気候の変動が急激になると木々は一気に枯れてしまう」と警告。
一方で自然は容赦なく牙をむきます。洪水で国の3分の1が水没したパキスタン。現在深刻な問題が浮上してます。
患者であふれかえるパキスタン国内の病院。原因は「マラリア」。蚊に刺されることで感染、発熱などをおこし、重症化すると死に至ることも。
家を失いテントでの生活を与儀なくされており、感染のリスクは高まっています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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