“大減税”異例の撤回 “トリプル安”イギリス大混乱…トラス首相「間違いと認識」【もっと知りたい!】(2022年10月19日)
先月就任したイギリスのトラス首相が打ち出した“大減税”が歴史的な株安や通貨安を招いて、トラス首相は、ほぼすべての減税政策を撤回するという異例の事態となっています。
■株安・債券安・通貨安…“トリプル安”
ロンドン市民(70代):「物価は常軌を逸しているよ。状況は絶望的だね」
ロンドン市民(20代):「ガスと電気料金の高騰は、多くの人に悪影響を及ぼしています。今の状況では、貯金はできないし、私のような若者は、生活が良くなる実感が全く持てません」
記録的なインフレや光熱費の高騰で、市民の生活に大きな影響が出ているイギリス。先月発足したトラス政権が打ち出したのが「過去50年で最大規模」の大幅減税です。しかし…。
トラス首相:「間違いをしてしまったと認識し、その間違いを申し訳なく思っています」
財政悪化の懸念などから、株安・債券安・通貨安の“トリプル安”が発生。イギリスの通貨ポンドは、対ドルで一時37年ぶりの安値をつけるなど、経済の混乱が広がってしまいました。
さらに、日本円にして年収およそ2400万円以上の高所得者向けの減税が盛り込まれていることも、国民の反発を呼びました。
ロンドン市民(60代):「一般市民の生活はどんどん追い詰められているのに、金持ちは優遇されているから気分が悪い」
■トラス首相に“厳しい目”…スピード辞任も
トラス首相は減税を主導したクワーテング財務相を更迭。すると、新たに就任したハント財務相は…。
ハント財務相:「3週間前に発表した減税策をほぼすべて撤回します」
看板政策が1カ月足らずで撤回される異例の方向転換に、イギリス国内からは厳しい目が向けられています。
普段は与党・保守党を擁護する報道が多いメディアですら、トラス首相について「GHOST PM=実体がない首相」「オフィスにいるがパワーがない」など、厳しい見出しを打っています。
与党・保守党の一部からは、今週中の辞任を求める声も上がっています。
(「グッド!モーニング」2022年10月19日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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