気象庁も想定外「空気振動」とは・・・列島各地に津波の“爪痕”(2022年1月17日)

気象庁も想定外「空気振動」とは・・・列島各地に津波の“爪痕”(2022年1月17日)

気象庁も想定外「空気振動」とは・・・列島各地に津波の“爪痕”(2022年1月17日)

 津波警報と注意報が解除されてから一夜明け、各地で復旧作業が行われています。

 岩手県など三陸海岸で最盛期を迎えている養殖のカキ。

 津波の影響で養殖いかだが流されたりカキをつるすロープが絡まったりする被害が相次ぎました。

 復旧作業が終わった後も漁師たちは不安を口にします。

 カキ漁師:「まだ予断を許さない。何が起こるか分からない。地震だけじゃない」

 一方、高知県では。

 小型船27隻が沈没や転覆などの被害を受けましたが、その復旧が難航しています。

 高知県漁協副組合長・植元茂男さん:「転覆している船をドックに曳航(えいこう)するにしても、中へ曳航する船が入れない。なかなか困った話ということで、これを何とか撤去すると」

 今回の災害は、南太平洋のトンガ諸島で、海底火山が大噴火したことで起きました。噴煙は、およそ1万6000メートルにも達したといいます。
 
 その後に起きた日本各地での被害は当初、気象庁にとっても想定外の事態でした。その訳は・・・。

 気象庁の会見:「今回の潮位変化は、地震に伴い発生する通常の津波とは異なる。津波の特徴は海水全体で波が伝搬するが、今回観測された潮位変化は津波の特徴が見られなかった」

 トンガでは、噴火の直後に1.2メートルの津波が襲来。

 気象庁は、およそ8000キロ離れた日本に津波が到達する時刻を予測したといいます。

 ところが、その予測を遥かに上回る時間に日本で海面の変化が観測されたのです。

 気象庁の会見:「2時間半前に津波が・・・、潮位変化が観測されてしまった。それによって、これは津波ではないのではないかと考えた」

 気象庁も困惑する今回の「潮位変化」は、どのようにして起きたのでしょうか。

 津波の専門家は・・・。

 東北大学(津波工学)・今村文彦教授:「今回、日本に到達した津波は非常に特異的な津波。噴火に伴い『空振』ということで非常に衝撃的な気圧の変化が生まれた。それが噴火から日本に来るにつれて津波を増幅した」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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