村上宗隆選手 史上最年少『三冠王』 その達成の難しさとは…【サンデーモーニング】【手作り解説】｜TBS NEWS DIG
今シーズン最終戦・最終打席で日本選手最多となる56号本塁打を放った上、史上最年少で『三冠王』に輝いた村上宗隆選手。これまでに8人しか達成していない『三冠王』獲得の難しさとは。村上選手の新たな記録への挑戦が期待されます。
■王貞治さん超え＆令和初の三冠王
王さんを超える『56本塁打』と令和初の『三冠王』を達成した村上宗隆選手。今回は“三冠王の達成”が、いかにすごいことかを詳しく解説します。
村上選手は今年、打率3割1分8厘で首位打者、打点134で打点王にも輝き、そして、2位に大差をつけホームラン王となりました。この打撃3タイトルを獲得することを三冠王と呼びます。
■『三冠王』これまでに8人だけ
長い歴史のある日本のプロ野球ですが、過去に三冠王を獲得したのは村上選手を含め、たったの8人だけです。
史上初の三冠王は、戦前の1938年に達成した中島治康（なかじまはるやす）さん。当時は2シーズン制の40試合だったため、ホームラン数が10本と少ない記録となっています。
戦後はじめて達成したのが野村克也さん。王さんとバースさんは、2度獲得しており、落合博満さんは最多の3度、獲得しています。平成に三冠王になったのは松中信彦さんのみでした。村上選手の達成は、22歳と史上最年少、18年ぶりの快挙です。
■メジャー・リーグの三冠王は…
三冠王はメジャー・リーグでも極めて難しい記録で、達成した選手は過去にルー・ゲーリッグやテッド・ウィリアムズなど10人。2012年のミゲル・カブレラ選手が45年ぶりに達成して以降、三冠王は出ていません。
■惜しくも二冠に終わった打者
過去の偉大な打者たちが三冠を逃していることからも、その難しさがわかります。
1995年のイチロー選手。打率と打点でリーグ1位でしたが、ホームラン数が1位に3本足りず、三冠王を獲得できませんでした。
2002年、ホームラン50本を記録した松井秀喜選手。シーズン残り5試合まで3つのタイトル全てでトップに立っていましたが、この年、福留孝介選手が『首位打者』となり、三冠を阻みました。きっかけとなったのが、こちらの試合だと言います。
（2002年）9月29日の巨人戦、福留選手は、前日まで2試合連続ノーヒットと打率を下げていましたが…上原投手から久々のヒットを放ち、この表情…さらに、この日、会心の2塁打を放って調子を取り戻すと残りの試合、15打数10安打と打ちまくって、松井選手を一気に抜き去り3冠王を阻止したのです。
各選手がしのぎを削る中で、三冠王を成し遂げるのは、簡単なことではないのです。
■これまでの偉大なプロ野球記録
今回、偉業を達成した村上選手ですが、プロ野球には、『世界の王さん』が持つホームラン記録868本、イチローさんが達成した日米通算4367安打や、張本勲さんの持つ日本プロ野球記録3085安打など、まだまだ偉大な記録があります。今後、村上選手は、どんな記録を打ち立ててくれるのでしょうか。
（「サンデーモーニング」2022年10月9日放送より）
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