飛距離4600キロ「グアムを射程」…北朝鮮ミサイルが日本上空を通過(2022年10月4日)

飛距離4600キロ「グアムを射程」…北朝鮮ミサイルが日本上空を通過(2022年10月4日)

飛距離4600キロ「グアムを射程」…北朝鮮ミサイルが日本上空を通過(2022年10月4日)

北朝鮮から弾道ミサイルが発射されました。

日韓双方の情報を総合すると、こうです。4日午前7時20分過ぎ、北朝鮮北西部の慈江道(チャガンドウ)から1発を発射。青森県上空を通過し、太平洋に落下したとみられています。最高高度は約1000キロ、飛距離4600キロは過去最長で、5年前に北朝鮮が言っていた「グアムを射程」を証明してみせた形です。

このミサイル発射情報で、北海道と青森県を対象地域に指定したJアラート=全国瞬時警報システムが発出され、避難が呼び掛けられました。札幌市内では、市内を走るバスのほか、JR北海道の全ての列車は運行を一時見合わせに。岩手県上空を飛んでいた羽田発千歳行きの航空機は大きく右に旋回しました。発射の情報を受けたパイロットの判断で数分間旋回。到着に遅れが出ました。

ただ、Jアラートをめぐってはトラブルも起きていました。最初に、警報が出されたのは北海道と東京都。青森県に発出されたときには、すでにミサイルが上空を通過していました。さらに、東京については、神津島などの島しょ部や、都心の一部で出されましたが、ミサイル飛来の危険性はありませんでした。Jアラートを所管する内閣官房の担当者は「人為的なミスなのか、システムのエラーなのか調査中」だとしています。

怖いのは、北朝鮮のこのような行動が、今後、さらにエスカレートする可能性です。
浜田防衛大臣:「当該弾道ミサイルは、中距離弾道ミサイル以上の射程を有する弾道ミサイルとみられるが、北朝鮮は過去4回、『火星12』型の中距離弾道ミサイルを発射しており、同型の可能性がある」

中距離弾道ミサイル『火星12』。5年前、2度に渡って日本の上空を飛び越えたミサイルです。当時、2度の発射の合間には、6度目の核実験にも踏み切りました。同じことが繰り返される可能性は否定できません。

さらに、最近は、6年かけて開発してきたとされる新型潜水艦が完成間近との情報や、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの発射兆候がとらえられるなど、次なる脅威も秒読み段階にあるのかもしれません。

北朝鮮への報復として、米韓両軍は戦闘機での爆撃訓練を行いました。報復措置を米韓合同で行うようになったのは、尹(ユン)政権の特色です。
韓国・尹錫悦大統領:「また北朝鮮が飛距離4000キロほどの中長距離ミサイルを日本列島の上空へ発射しました。このような無謀な核挑発は、韓国軍はじめ同盟国、国際社会の決然とした対応に直面するでしょう」
アメリカ国家安全保障会議・ワトソン報道官:「アメリカは、北朝鮮の日本上空に弾道ミサイルを発射するという危険で無謀な行為を強く非難する。この行動は、情勢の不安定化を招き、北朝鮮が国連安保理の決議と国際的な安全規範をあからさまに無視していることを示すものである」

日米も異例の対応です。防衛省によりますと、北朝鮮への対抗措置として、自衛隊とアメリカ軍が共同で戦闘機での訓練を即日行ったということです。日米首脳の電話会談も予定されています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2022
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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