「徴兵されるかも」…住民が語る恐怖 プーチン大統領“一方的併合”調印へ(2022年9月30日)

「徴兵されるかも」…住民が語る恐怖 プーチン大統領“一方的併合”調印へ(2022年9月30日)

「徴兵されるかも」…住民が語る恐怖 プーチン大統領“一方的併合”調印へ(2022年9月30日)

 プーチン大統領は30日夜、ウクライナの4つの州をロシアに一方的に併合する文書に調印します。そこに住む人からは、悲痛な声が上がっています。

 ウクライナ東部と南部の4つの地域。日本時間の30日夜、プーチン大統領はクレムリンでこれらの地域を勝手にロシア領だと宣言する予定です。

 へルソン州に住む女性(20代):「ロシアの一部になりたいかと聞かれたらどう答えればいいのでしょう。いいえと答えたらどこに連れ去られるか。何をされるか。想像もできません」

 我々は、まさにロシアが一方的に併合しようとする地域に住む人に話を聞くことができました。

 併合宣言に先立ち、プーチン大統領は29日、ウクライナ南部ヘルソン州、そしてザポリージャ州の「独立」を一方的に承認しました。

 2月に独立を承認した東部2州と同じように「独立国」からロシア入りを要請された形にするためです。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ロシアが新しい地域を手に入れることはない。ロシアは占領地に持ち込んだ大惨事に、自ら飛び込むだけだ」

 ロシアが一方的に併合しようとしている地域に住む女性が我々の取材に応じました。

 ヘルソン州に住む女性(20代):「ここで徴兵が行われるかもしれません。そうなれば残っている男性たちが危険にさらされます」

 女性は美容関係の仕事をしていますが、今後、生活がどうなるか想像ができないと言います。

 ヘルソン州に住む女性(20代):「正直に言って答えるのは難しいです。ここに残りたいけれど脱出する可能性もあります。ロシア人は仕事をしている人間を探してロシアに税金を払うよう求めています。今は隠れて仕事をしていますが、今後いつ見つかるか分かりません」

 今は首都キーウに避難しているヘルソン州の議員は、併合を宣言しても実態は何も変わらないと話します。

 ヘルソン州、ロマン・ゴロブニャ議員:「ロシア人はヘルソン州を占領したり、併合を宣言したりすれば、ロシアの地域になると思っているかもしれませんが、実際は違います。クリミアとは同じになりません。現在ヘルソン州にいるロシア軍の状況はあまり良くありません。ヘルソン市民はウクライナ軍にロシア軍の居場所を教えています」

 国際社会は、8年前のクリミア併合の時より、さらに強く反発しています。

 アメリカ、バイデン大統領:「ロシアの、ウクライナの一部を併合しようとする恥知らずで見え透いた企てについて触れたい。アメリカはウクライナの主権的領土に対するロシアの主張を絶対、絶対、絶対に認めない」

 ロシアしか認めない併合は、現在の占領状態と何が変わるのでしょうか。

 筑波大学・東野篤子教授:「ロシアが(併合の)宣言で、より戦いやすくなるなど実質的なメリットはない。あくまでも口の上での併合。実態が変わるとは思わない。政治的に4州はロシアのものになったと宣言することにより『特別軍事作戦』が成功しているという印象をロシア国内に与えることはできる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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