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国葬参列めぐり台湾と中国が複雑な“駆け引き” 日中国交正常化50年で対応苦慮|TBS NEWS DIG
安倍元総理の国葬を受けた「弔問外交」はきょうも続いていますが、国葬への参列をめぐって、中国と台湾が複雑な“駆け引き”を繰り広げていました。
きのう行われた安倍元総理の国葬を受けた、いわゆる「弔問外交」。あす国交正常化50年を迎える日本と中国が関係改善できるのかが焦点のひとつでした。
中国が政府代表として派遣したのは、国政の助言機関・全国政治協商会議の万鋼副主席でした。閣僚経験者とはいえ、エリザベス英女王の国葬に出席した国家副主席と比べるといわゆる“格下”です。
ここには、今の中国の日本に対する姿勢が表れているとの見方も。
外務省幹部
「中国は日本のこともよく考えてはいる。ただ、中国としては台湾問題もあって、今アクセルは踏めないよね」
実は…。7月、台湾の副総統という、日本が台湾と断交して以降、最高位の政府関係者が安倍元総理の自宅を弔問に訪れ、中国は反発しました。
中国は国葬に台湾から誰が訪れるのか、出方を見極めていたといいます。
中国外交関係者
「早く決めたいが決められない。家族葬の時のように台湾の現職高官が参列しないよう、日本に注文している」
結局、台湾側が派遣を決めたのは高官ではない台湾日本関係協会会長ら。
外務省幹部
「正直ほっとした、今回は中国は静かかな」
台湾の判断も受け、中国は国葬の4日前というタイミングで万鋼氏の派遣を決定しました。一方で、きのうの国葬ではこんな場面も。
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「台湾」
政府は、献花の際に国名などを読み上げる「指名献花」を国として承認していない台湾に対しても初めて行ったのです。
磯崎官房副長官は、きょうの会見で「全ての代表団が指名献花を行った」としたうえで、「日本政府の立場に変更はない」と政府の見解を強調しました。
一方、中国外務省は「台湾独立分子に、政治利用の場や機会を与えてはならない」と日本の対応を強く批判しました。
表だった関係改善ができなかった今回の日中弔問外交。岸田総理は周囲にこのように明かしているといいます。
岸田総理
「中国からEEZにミサイルが撃ち込まれているわけで、それでこちらから“日中”というわけにもいかない。中国も(10月の)党大会が終わるまでは身動き取れないんじゃないか」
台湾統一を悲願とする習近平政権とどう関係を改善させていくのか。50年という節目に両国はその糸口を探っています。
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