“ママ友”に母親上回る懲役15年の判決「ウソ重ねて生活を実質支配」福岡・5歳男児餓死事件|TBS NEWS DIG
福岡県で5歳の男の子を餓死させたとして母親とともに起訴された「ママ友」の女。福岡地裁は、「金銭欲や悪意による犯行に酌量の余地は全くない」として懲役15年の判決を言い渡しました。
裁判長
「主文、被告人を懲役15年に処する」
白髪交じりの髪を束ね、上下紺色の服を着て入廷した赤堀恵美子被告は、判決の言い渡しを淡々とした様子で聞いていました。
福岡県篠栗町でおととし4月、極度の栄養失調に陥り餓死した碇翔士郎ちゃん。翔士郎ちゃんを餓死させたとして保護責任者遺棄致死の罪に問われたのは、母親の碇利恵被告と幼稚園のママ友として知り合った赤堀被告でした。
衰弱する翔士郎ちゃんを母親はなぜ助けなかったのか。最大の争点は赤堀被告による実質的な「支配」です。
今年6月の裁判で懲役5年の判決を受け、この裁判で検察側の証人として出廷した碇被告は、当時の心理状態をこう述べました。
碇被告
「赤堀から毎日頭ごなしに怒られ、罵声を浴び、一日中正座で謝り、精神的に病んでいましたが、相談するところもなく、自分の中でどうしようもありませんでした」
碇被告は、架空のトラブルをでっちあげる赤堀被告に裁判費用として多額の生活費を渡し、家族の食事量を制限して質素な生活を送るよう指示されたと証言。検察側はこうした碇被告の証言を立証の柱とした上で、「赤堀被告がいなければ事件は起きなかった」として、母親を上回る懲役15年を求刑しました。
これに対して赤堀被告は…
赤堀被告
「お金をだまし取ったことはなく、(碇被告から)生活が苦しいと聞いて一生懸命に助けていたつもりです。こういう結果になったのはすべて母親の責任だと思います」
迎えたきょうの判決で福岡地裁は、碇被告の証言が信用できると結論付けた上で、「様々な虚言を重ねて碇被告を周囲から孤立させ、強い心理的影響下に置いた」として赤堀被告による『支配』を認定しました。
裁判長
「翔士郎ちゃんの保護が必要なことを認識しながら、その後も碇被告の収入を根こそぎだまし取り、食料の確保を困難にさせたもので、金銭欲や悪意による犯行に酌量の余地はまったくない」
その上で、「不合理な弁解や責任転嫁を繰り返し、自らの責任に全く向き合っていない」として赤堀被告に懲役15年の判決を言い渡しました。
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