村上宗隆選手、王貞治氏と並ぶ55号達成…2人の意外な共通点を張本勲が解説【サンデーモーニング】【手作り解説】|TBS NEWS DIG
王貞治氏の打ち立てた「シーズン55号本塁打」という偉業と並んだヤクルト・村上宗隆選手。驚異的ともいえる打撃力の理由を、番組のスペシャル御意見番・張本勲さんが分析します。
■シーズン序盤は不調だった?
王貞治さんと並ぶシーズン55本という偉業を達成した村上宗隆選手は、プロ5年目の22歳。8月にはプロ野球史上初となる5打席連続ホームランを打つなど目覚ましい打撃を見せていますが、実はシーズン序盤から絶好調だった訳ではありません。
ホームランを打つペースですが、5月までは10試合あたり2.9本でした。
ところが6月以降では、10試合あたり5.1本と、2試合に1本を超える驚異的なペースとなったのです。6月以降、急激にホームランの量産が始まったのはなぜなのか。
■本塁打急増の理由
5月までと6月以降のフォームを比べてみますと、構えた時のグリップの位置が下がっています?開幕前から試行錯誤した結果、この形にたどり着いたといいます。
素人目にはわずかな変化にも見えますが「スペシャルご意見番」の張本さんに聞いてみると…
スペシャルご意見番 張本勲さん
「グリップの位置を下げることによって、スイングがコンパクトになる。ボールに当てるまでのバットの軌道が短くなるため、ボールを捉えやすくなる」と言います。つまり、大きく構えていたところから、グリップを下げることによって、バッティングの確実性が増す感覚を体でつかんだのではないかと、張本さんは言います。
■王さんと村上選手の共通点
村上選手は2017年のドラフトでプロ入りし、わずか2年目で36本を打って注目を集め、4年目の去年は39本で、ホームラン王とMVPに輝きました。そして、今年、自身の背番号でもある王さんのホームラン記録「55」に並んだのです。
その王さんと比べてみましょう。王さんの練習風景を映した貴重な映像(1960年代)があります。
『通常の練習が終わった後も室内の畳の上で、荒川打撃コーチのもとバットを振り込んでいました。集中力を養うためでしょうか真剣を使った練習の写真も残っています。』
張本さんによれば、王さんと村上選手には、一つ大きな共通点があります。それは「ピッチャーの投げる球によってフォームを崩されても、体重が前に乗っている状態で打ち返し、ホームランにできることだ」といいます。多くのホームランバッターは、フォームが崩れた場合に、体重が後ろに残ってしまいがちですが、王さんと村上選手はそうならず、体重を前にかけた状態で打ちかえすため、様々なボールをホームランにできるというのです。
■そして2人の相違点
一方で、2人の間には大きな違いもあります。王さんが55本を打ったときの打球は、ほとんどがライト方向に飛びます。一方、村上選手の場合、センターやレフトにも満遍なく飛んでいきます。
王さんが、内角でも外角でも、ほぼ同じポイントでボールを捉えてライト方向に引っ張るのに対し、村上選手はボールのコースに応じて、打つポイント前後にずらし、あらゆる方向にホームランを打てるというのです。村上選手の打ち方はイチローさんのような中距離バッターの打ち方なのですが、パワーが凄まじく、ホームランになるというわけです。
張本さんは「こんな広角打法でホームランを量産できるバッターは他にいない」「来季以降65号や70号も夢ではない」とみています。
(「サンデーモーニング」2022年9月18日放送より)
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