【逮捕】新型コロナワクチン“接種”装い医師が委託料詐取か “別の疑惑”も…
東京都内のクリニック院長が、新型コロナウイルスワクチンを打っていないにもかかわらず接種したように装い、自治体から委託料をだまし取ったとして逮捕されました。取材を進めると、このクリニックを巡り別の疑惑も浮上してきました。
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逮捕された王子北口内科クリニックの船木威徳容疑者(51)はかつて、Facebookに「実際には接種をしなくても証明書だけを交付しているひとがいるのは、容易に想像できます」と投稿していました。
船木容疑者は、新型コロナのワクチンを接種したように装い、自治体から委託料をだまし取った疑いがもたれています。
船木容疑者が接種したと装ったのは、札幌在住の家族3人でした。警視庁によると船木容疑者は、この家族のワクチン接種をしていないにもかかわらず、札幌市に業務委託料を請求。その後、市は約1万4000円を振り込み、家族3人の接種記録についても「接種済み」と登録したといいます。
船木容疑者は家族の母親と知り合いだったとみられていて、2人ともワクチン接種には否定的でした。母親は接種しないことで何らかの不利益が生じることを心配し、船木容疑者に未接種のまま接種証明書を出すよう依頼したとみられています。
調べに対し、船木容疑者は容疑を認めているといいます。
船木容疑者のクリニックでは、13都道府県で約230人がワクチンを接種した記録があり、警視庁は他に不正がなかったか調べています。
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さらに、クリニックを巡っては他の問題も浮上しています。去年、船木容疑者のクリニックで2回ワクチンを接種したという女性に話を聞きました。
船木容疑者のクリニックでワクチン接種した人
「打って普通15分待つから、待とうとしたら、(船木容疑者から)『もう帰っていいよ！』って言われたんです。 『またね～』って 」
女性は、船木容疑者の対応に不信感を抱いたといいます。その後、知人に勧められ、ワクチンの抗体の量を調べる検査を受けたところ、ワクチンの予防効果は「低い」という結果になったということです。
船木容疑者のクリニックでワクチン接種した人
「見た時にがく然として、意味わからないと思って」
その後、女性は別の医療機関でワクチンを接種し、もう一度検査してみると数値も高くなり、予防効果も「高い」という結果になったといいます。
女性は、船木容疑者のクリニックで接種したのは、新型コロナのワクチンではなかったのではないかと不安を抱いたといいます。
実は、こうした事態は――
船木容疑者のクリニックでワクチン接種した人
「保健所に流れを話すと、私だけじゃないという話を聞いたんですよ」
北区によると、船木容疑者のクリニックでワクチンを接種した5人から「抗体の量が全く上がっていない」という相談があったといいます。区の聞き取りに対しクリニック側は、“きちんと定められたやり方で接種している”と回答したということです。
区はその後、船木容疑者のクリニックで接種した記録のある区民60人ほどに対し、抗体の量の検査を受けたい人は受けられるよう通知しています。
（2022年9月12日放送「news every.」より）
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