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【速報】警察庁 安倍元総理の銃撃事件、警護の検証と見直しを公表 警護計画の事前審査など警察庁の対応強化へ|TBS NEWS DIG
警察庁は、安倍元総理が銃撃され死亡した事件を受けて進めていた警護警備の検証と見直しについて、さきほど結果を公表しました。今後はすべての警護対象者を対象に、警護計画を原則、警察庁が事前審査をすることなどが盛り込まれました。
安倍元総理が先月8日、奈良市で選挙遊説中に銃撃され死亡した事件を受け、警察庁は検証チームを立ち上げ警護警備の検証と見直しを進めてきましたが、きょう、その結果を公表しました。
このなかで、重大な結果に至った最大の問題点は、「安倍元総理の後方への警戒が不十分で、容疑者に街頭演説場所の接近を許したこと」だと結論づけ、「現場の警護」と「事前の警護計画」双方に問題があったとの見解を示しました。
「現場での警護」においては、事件当時、後方の警戒にあたる警察官がおらず、いずれの警護を担う警察官も容疑者の接近に気づいていませんでしたが、現場における主な要因は、▼当初、後方警戒にあたっていた警察官の配置が演説直前にガードレールの外側から内側に変わり、主な警戒の方向を後から前に変更されたこと、▼この変更を踏まえ後方の警戒を補強する対応がとられなかったことだとしました。
また、「事前の警護計画」については安倍元総理の後方の警戒の必要性について具体的に考慮されることがなかったことを挙げ、「警護上の危険があることは明らかだったが、作成の過程で危険が見落とされ警護計画に明らかな不備があった」と指摘しました。
今回の警護計画については警察庁への事前報告は求められていませんでしたが、警察庁幹部は今回の演説場所について「警察庁に警護計画があがってくれば、場所の危険度に鑑みて360度開いた場所は、そもそも演説場所として不適当で、別の場所に変更すべきと指示する」との見方を示しました。そのうえで当日の体制について、「後方警戒の警察官を1人置くだけでも全く違い、因果関係に影響したのではないかと考えている」と述べました。
こうした検証結果を踏まえて「見直し」については警察庁の関与を強化することとし、▼警察庁が警護計画の基準を定めること、▼警察庁が都道府県警察から警護対象者の日常の警護を除くすべての警護計画について当面の間は報告を受け、事前に審査することとする方針を示しました。
これを担うため、警察庁は警備局に警護計画を確認するための新たな部署を新設し、警視庁のSPなど警護のエキスパートを全国から集めるということです。
さらに、現場の警護の強化のため、警視庁の警護体制を倍増させ、東京都外に警護対象者が行く場合に派遣するSPを増員するよう、警視庁と調整を進めているほか、道府県での警護の現場体制も強化するとしています。
このほか、新たな装備として▼高所から状況把握を行うドローン、▼防弾壁や透明の防弾衝立などの銃器対策強化のための資機材、▼現場を3D画像で確認するための資機材、▼AIによる異常行動や不審者の検知システムについても導入や開発の検討を進めているということです。
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