【異常気象】池の底から王宮の「浴場跡」…ナイル川流域では「鉄砲水」(2022年8月23日)

【異常気象】池の底から王宮の「浴場跡」…ナイル川流域では「鉄砲水」(2022年8月23日)

【異常気象】池の底から王宮の「浴場跡」…ナイル川流域では「鉄砲水」(2022年8月23日)

 アフリカを流れる、世界で最も長いとされるナイル川。今週、この流域では大雨の影響で鉄砲水が発生し、60人以上が死亡する事態となっています。

 大地を覆う煙。太陽の強い光をかすませ…ある意味、幻想的です。ただ、当事者はそれどころではありません。

 消防署長:「火の動きが不規則です。別の場所に飛び火し、動きが読みにくい状況です」

 南米・アルゼンチンの自然保護区で起きた山火事は、1000平方キロメートルが焼失しました。

 南半球なので「熱波」とは無関係…かと思いきや、「雨不足」と「川の水位の低下」で消火が難しいといいます。

 「炎と煙」が作る…奇妙な光景。

 中東のレバノン。朝日に照らされるこの建物、よく見ると中が燃えています。

 これは収穫した穀物などを入れる「サイロ」で、暑さで穀物が発酵し火が付いたといいます。

 実はこのサイロ、2年前の爆発事故で一部が崩れはじめています。まともな消火活動ができないのか、火は数週間くすぶり続けています。

 熱波がもたらす「予想外の出来事」。

 スペインでは、貯水池の底からイザベラ王宮の「浴場」が出現。イタリアのポー川では「不発弾」が見付かりました。

 ライン川を行く船長は「水が少ない川での航行」について、こうぼやきます。

 船長兼オーナー:「普段は川底まで2メートルくらいだが、今は40センチしかない。こすらずに通過することはとても難しい」

 水の蒸発で得をする人も。

 フランス北西部のルプリギュン。男性がすくい上げているのは「塩」。塩水を煮詰めるようにして作るなか、生産量が倍増しているといいます。

 塩田農家:「記録的な生産量になる見込みです。塩田1つあたりで2.5トン以上になると見込んでいます。過去10年の平均は1.3トンだった」

 ただし、こうした事例は例外中の例外。

 WFP=国際の世界食糧計画は19日、アフリカのソマリア周辺で2200万人が極度の飢餓に直面すると予測するなどと発表しました。

 ソマリアで暮らす男性:「干ばつは深刻です。雨が降らないので、何を植えても育たなかった」

 ソマリアにほど近いスーダンのナイル川流域。今週、大雨で鉄砲水が発生し、死者は66人に達しています。

 洪水被害を受けた男性:「家々は崩壊し、家畜も死んだ。すべてがなくなりました。悲惨な状況です。いつも注意していたのに、被害を抑えられなかった」

 去年10月のクーデター後、「政府が機能しない状態」が続くスーダン。雨期は来月終わりまで続き、洪水もそのころピークを迎えるといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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