面会時の録音データ押収 元検事「特捜部にとって極めて強い証拠になりうる」 五輪汚職(2022年8月20日)
東京オリンピック・パラリンピックを巡って浮上した贈収賄事件で、逮捕された容疑者らが直接会って話し合った際の録音データが押収されていたことが分かりました。
今回の逮捕されたのは4人です。受託収賄の疑いで、組織委員会の元理事・高橋治之容疑者が、贈賄の容疑で、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」の前会長・青木拡憲容疑者ら3人が逮捕されました。
AOKI側の関係者によりますと、東京地検特捜部が押収した録音データは、その両者が2017年にスポンサー契約などについて話し合ったものだとしています。高橋容疑者側は「2017年にスポンサー契約に関する話し合いは行っていない」と否定しています。
高橋容疑者の容疑は“収賄”ではなく、より刑の重い”受託収賄”です。その意味でも音声データの存在は大きいと、若狭弁護士は話します。
若狭勝弁護士:「極めて特捜部側にとってみると強い証拠になりうる。受託収賄罪はその依頼がかなり具体的である必要がある。例えばスポンサー契約において採用してくれとか」
両者の間で、何があったのでしょうか?関係者によるとAOKI側は、2017年、高橋容疑者が代表を務めるコンサルタント会社「コモンズ」と契約。翌年AOKI側は、組織委員会とスポンサー契約を結びました。高橋容疑者は、スポンサーやライセンス商品の契約などを巡って便宜を図るように依頼を受け、その見返りにAOKI側から合わせて5100万円を受け取った疑いがもたれています。
金の流れはこれだけではありません。関係者によると、2018年にAOKI側から電通の子会社を通して高橋容疑者の会社に2億3千万円が渡っていたことがわかっています。うちおよそ1億円は、高橋容疑者が経営するステーキ店の借入金の返済に充てられていたということです。
若狭勝弁護士:「今回の逮捕の受託収賄以外にもっと多額な贈賄が授受されていることを当然すでに相当証拠として掴んでいるのではないかと思うので、金額が高い贈賄の事件に発展する可能性はかなりある」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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