「命を守ってるんだ」駅に客殺到“一触即発” 100回目コミケ17万人来場…大行列に雨(2022年8月15日)

「命を守ってるんだ」駅に客殺到“一触即発” 100回目コミケ17万人来場…大行列に雨(2022年8月15日)

「命を守ってるんだ」駅に客殺到“一触即発” 100回目コミケ17万人来場…大行列に雨(2022年8月15日)

 3年ぶりに行動制限がないお盆休み。東京・有明にあるビッグサイトで週末に世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット」が開催され、多くの人が集まりました

 一方で、京都府亀岡市では3年ぶりに花火大会が開かれましたが、線路に人が入って電車が一時ストップしました。このため、帰宅しようとする人が駅に殺到し、大混雑となりました。

■3年ぶり“夏のコミケ” 大行列に突然の雨

 夏の開催は3年ぶりとなった「コミックマーケット」、通称“コミケ”。記念すべき、100回目の開催となった今回は2日間で、およそ17万人が来場しました。

 今年は密を避けるため、チケットを事前販売制にして来場者数を制限。入場時間を分散するなど、感染対策を行いながらの開催となりました。

 その影響で、“コミケの風物詩”にはある変化が…。

 いち早くチケットやグッズを手に入れようと、始発電車を降りて開場まで猛ダッシュする通称“始発ダッシュ”。

 しかし、今年は始発で訪れる人は少なく、足取りもゆったりに。同じころに到着した男性は…。

 男性:「ずっと夢というか目標であったので。それに100回目という記念の回に来られて、すごいうれしいです」

 自分の描いた作品をコミケに出品するのが長年の夢だったといいます。はやる気持ちを押さえて会場へと向かいます。

 開場が近付くと、スタッフが誘導し、入り口のほうへ長蛇の列が移動します。

 そして、午前10時半を回り、入場が開始されました。“3年ぶりのコミケ”が開催されると、会場は多くの人でにぎわいました。

 初めて作品を出品する男性も、物販ブースで本が手に取られるのを待っていました。

 初出品の男性:「僕の趣味嗜好(しこう)でツインテールっていうのは統一して本は出そうかなと思ってました。5部刷って、1部売れればいいかなっていう気持ちで来た」

 今回は、1冊売るのが目標だといいます。

 コミケ2日間で、およそ2万のサークルが作品を出品します。

 人気の物販ブースには、会場の外までつながる長蛇の列ができていました。

 すると、開催初日は台風8号が関東に接近していたため、突然の大雨で、行列に並ぶ人たちがずぶ濡れになる場面も。

 客が途切れることのないこのブースでは…。

 出品者:「結構ずっと人が途切れない感じで。ちょっとひいたかなって思ったら、またお客さんが来て下さって」「(Q.今、残ってるのはどのくらい?)もう、後ほとんど置いてる分、あとちょっとくらい」

 用意した500冊がお昼をすぎるころには、ほぼ完売という盛況ぶり。

 出品者:「思った以上だったので、うれしい悲鳴というか…」

■コスプレ会場も大盛況…初出品の男性は?

 盛り上がりをみせたのは物販ブースだけではなく…。

 コスプレをしに来た女性:「きょうは、やっぱりコスプレをメインに来ました」

 屋内に設けられたコスプレ会場にも、多くの人がいました。

 コスプレを見に来た人:「相変わらず、皆さんきれいで、感動しますね」「自分の全身全霊を表していて、素晴らしいと思います」

 終了時間が近付く午後3時ごろ、初めて出品した男性の元を再び訪れると…。

 初出品の男性:「一応、お隣さんに買って頂いたり交換したりできて。お客さんには、まだ売れてはいないんですけど…」

 隣のブースにいた出品者が本を買ってくれたものの、来場者には1冊も売れず…。

 初出品の男性:「腕前を試せたというか。コミケにサークル参加した雰囲気は味わえたので、すごい満足してます」

■花火大会後…駅に殺到「手に負えない状況」

 京都府亀岡市で「保津川市民花火大会」が開催されました。

 午後7時半から40分間にわたって、およそ8000発の花火が打ち上げられ夜空を彩りました。

 しかし、花火大会最中の午後8時ごろ…。

 花火大会の見物客:「花火大会がやっている駅の近くで、線路内に人が立ち入って電車が止まってたんです」

 JR亀岡駅と並河駅間の線路に人が立ち入り、電車が一時ストップ。

 花火の見物客が帰宅する時間と重なり、亀岡駅構内や周辺に人が集中。身動きが取れない状態となったのです。

 駅員:「恐れ入ります。少し混雑しておりますので、入場制限をさせて頂いております。すみませんが押し合わないようにお待ち頂くようにお願いします」「子どもさんが、たくさんいらっしゃるので、絶対に押さないで下さい」

 駅の利用客:「やばい、やばい、やばい」「痛い、痛い、痛い」
 
 駅員:「ゆっくり。その辺、止まって下さい」

 花火大会の見物客:「お客さんがいら立ちというか、殺気立つような感じになっていて。手に負えないなっていうような状況になっていた」

 少しでも早く帰りたい気持ちから、いら立ちを隠せない人たち。

 花火大会の見物客:「早く帰りたい人が、ちょっとでも隙間を見つけて、後ろから押してくるような状況だった。若いお兄ちゃんとかは『どうなってんだ』みたいな感じで、声を荒らげるようなこともありました」

 現場は、時間を追うごとに収拾がつかない状況になったといいます。

■「命守ってるんだ」花火客を誘導

 そして、花火大会が終了しておよそ30分後、ある人物の行動で事態が一変します。

 大手警備会社のベストを着た男性が、駅の階段を上ろうとする人たちの交通整理を始めたのです。

 男性:「3列、3列目からゆっくり、ゆっくり行け!」
 駅員:「はい、じゃあ進んで下さい」
 男性:「子どもが優先だ!ゆっくり3列で行け。3列!そこのじいさんまでだ。じいさんまで行け!」

 花火大会の見物客:「空気がピリッとなった感じで、だいぶ変わりました。その人がマイクをとられて誘導されて。混乱が起きないように、マイクを使って強い口調で言われていましたので」

 男性は駅員らと一緒に駅構内への入場制限を促しますが、隙を見て階段を上っていく人の姿がみられます。

 なかには、男性の強い口調に反発し、不満の声を上げる人もいました。

 男性:「止まりなさい!命を仕事にしているんだ、止まれ!」
 駅の利用客:「命令調でしゃべんな!」
 男性:「止まれ!止まれ!命を守っているんだ!止まれ!」
 駅の利用客:「お前のせいだ!」

 しかし、現場にいた人からは、次のような意見も上がっています。

 花火大会の見物客:「多分、それぐらいのことを言わないと危ない状況だってことが、お客さん側に、帰ろうとしていた側に、分かってもらえないから、多分そういう強い口調であえて言われたんじゃないか」

 男性:「止まれ!命を守っているんだ!協力しろ!上は大丈夫か?よし3列行け!」

 現場に居合わせた人によりますと、男性や駅員らの呼び掛けによりけが人は出なかったといいます。

■花火大会 商業施設の屋上“無料開放”

 関東最大級、1万5000発が打ち上げられる「前橋花火大会」。

 13日、台風8号が接近するなか、3年ぶりの開催に多くの人が訪れました。

 実施委員会は大雨・強風警報が発表された時点で、中止にすると告知。それでも会場には、続々と見物客が訪れました。

 花火を見ようと場所取りをする人たち。この家族は、見晴らしのいい土手の一角を押さえました。

 伊勢崎市から来た家族:「楽しみだね、ね。雨が降らないといいね」

 会場からおよそ2キロ離れたショッピングモールの屋上は、花火大会に合わせて無料開放され、一面ブルーシートに覆われました。

 伊勢崎市から来た家族:「無料開放っていうのが市民としたら、すごくありがたくて。花火会場の席とかが取れなかったので」

 さらに、ショッピングモールの屋上ならではのメリットも。

 伊勢崎市から来た家族:「(Q.(食材は)ショッピングモールで買われた?)そうなんですよ。ここで何でもそろうんですよ。(ブルーシートを固定する)テープもそろったし、ご飯も買えて最高!」

 ショッピングモールで調達したごちそうを手に、続々と屋上に集まってきます。

 近所から来た家族:「(Q.何を買われました?)えーっと、おにぎりと、あとデザートと甘いもの」「俺のおにぎり明太子」「あと、お芋と!」

 夕飯の買い物で訪れた家族は、屋上が開放されていることを知り、急いでレジャーシートと食料を購入。場所を確保して、花火大会を見ることにしました。

 近所から来た家族:「さっきよりずいぶん増えているね」「増えてるね。こんな所で見られるって知らなかった。楽しみだね。あと、この子(4歳の娘)なんかは本当に初めて見られるので」「ずっと行っていなかったので、花火すごい楽しみで。気合入ってくるよね」

■突然の雨「お手製のレインコートです」

 打ち上げまであと30分に迫った、その時…。突如、降り始めた大粒の雨。傘やレインコートで防ごうとする人もいますが、突然の雨で雨具を持ってなかったのか、タオルを頭に掛けている人もいます。

 屋根がない河川敷では、多くの見物客が橋の下に集まっています。橋の下に見物客が集まり、すし詰め状態になりました。

 ショッピングモールの屋上でも…。

 東京都から来た家族:「(Q.今、雨降っているが、これはお手製?)お手製のレインコートです」「(Q.レインコートは買わなかった?)売り切れだったので、レインコートは。ごみ袋をゲットしました。70リットルのごみ袋。100均です。テープとごみ袋とはさみを買いました」

■無事に開催!「特別な思い出できた」

 辺りが暗くなり、開催時刻が近付くと、雨が徐々に弱くなってきました。

 そして、真夏の夜空を彩る大輪の花。3年ぶりの花火に酔いしれます。

 土手に場所取りをしていた家族は…。

 伊勢崎市から来た家族:「見えないじゃん!最悪!まって、何にも見えない!パパ、子ども抱っこ!」

 座っていた人たちが一斉に立ち上がり、花火が見えなくなってしまいました。

 父は娘を抱っこして、花火を見せてあげます。

 伊勢崎市から来た家族:「いやーちょっと見づらいですね。でもきれい、きれい!」

 ショッピングモールの屋上では、輝く花火がよく見えます。

 そして、グランドフィナーレには、壮大で色鮮やかな800メートル超えのワイドスターマインをはじめ、色とりどりの花火が夜空を染めます。

 父親:「(家族4人では)初めてでしたけど、楽しかったです。(娘が)寝ちゃいましたけど」

 母親:「何か本当に久しぶりに特別な思い出ができて、なんかもう感無量です」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年8月15日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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