止まらぬ円安“利益30万円減” 政府の対策「過度な期待できない」 “節電ポイント”などで円安対策示されず|TBS NEWS DIG
14日、一時、1ドル=139円台をつけるなど円安が急速に進行しています。多くの輸入品が値上がりする中、政府は物価高への対策会議を開きましたが、抜本的な対策になるのか疑問の声も出ています。
石窯で焼くたっぷりチーズがかかったピザが名物のイタリアン。
いま、店主を悩ませているのは“円安”です。
ナポリス 畠山竜一 店長
「仕入れ材料の価格の高騰ですね。輸入品なので円安の影響は大きい」
食材はイタリアからの輸入品。ピザ生地の仕入れ値が今年3月より10%上昇したほか、トマト缶や生ハムなども今後10%以上値上がりする予定です。
こうした中で15日も一時、1ドル=139円台をつけました。半年で30円も円安が進行していて、仕入れ価格の上昇はこれから本格化するとみられます。
ナポリス 畠山竜一 店長
「ほとんどの商品が影響を受けてくると思う」
原材料高に加えて輸送費も高騰。さらにコロナの再拡大で来店客が減る「三重苦」で、7月の店の利益は6月からおよそ30万円も減る見通しです。
ナポリス 畠山竜一 店長
「コロナ禍が始まってから非常に苦しい時期が続いたが、これからさらに大変な時期が来ると覚悟している」
止まらない物価の上昇。
これまで政府・日銀は輸入品の物価上昇は“原油高”が主な要因としてきましたが、1ドル=140円台になれば“円安”のほうが大きな要因になるという試算も出ています。
こうしたなか、政府は物価高などへの対策を話し合う会議を開きました。
岸田総理
「物価上昇のほとんどを占めるエネルギーや食料に集中して、対策を講じています」
政府の対策で挙げられたのは2000円分の「節電ポイント」付与や肥料のコスト上昇分を農家に補填する支援金制度などです。幅広い物価上昇の要因となっている「円安」への対策は示されませんでした。
ロシアによるウクライナ侵攻で高騰している輸入小麦については、今年10月からの売渡価格の上昇幅を抑える措置をとるとしていますがピザ店では…
ナポリス 畠山竜一 店長
「過度な期待はできないので、どのような状況になっても対応できるように準備したい」
食用油など、ありとあらゆる輸入品が値上がりしている中、政府の対策ではカバーできないものも多くあります。
政府は秋にも10兆円を超える大型の経済対策をまとめるとみられていますが、急速な円安が止まらない中、その前に景気が腰折れする恐れも高まっています。
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