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「劇場は生きている」ウクライナバレエ団が日本公演で来日 侵攻後初めて揃って舞台へ(2022年7月4日)
ロシアによるウクライナ侵攻後初の日本公演のため、ウクライナのバレエ団が来日しました。
7月3日夕方、成田空港に到着したのは、ウクライナ国立「キエフ・バレエ」のダンサーら約20人です。
(バレエ団のダンサー)
「日本に再び来られてよかった」
空港で到着を待っていたのは、バレエ団の副芸術監督で京都市出身の寺田宜弘さんです。今回の公演には特別な意味があるといいます。
(ウクライナ国立バレエ団 副芸術監督・寺田宜弘さん)
「戦争が始まって、初めて、キエフバレエ団として1つになって舞台に立つのが日本なんです」
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、芸術の分野にも大きな被害をもたらしています。来日したウクライナ国立バレエ団は、バレエ大国・ウクライナの中でも特に歴史と伝統ある名門で、世界的な人気があります。しかし、軍事侵攻により2月以降、活動拠点の国立歌劇場は閉鎖され、125人いたダンサーのうち約100人が国内外へと避難。散り散りになってしまったのです。
副芸術監督の寺田さんもその1人です。
(寺田宜弘さん)
「こういう悲しい出来事が始まってしまって本当に私は信じることができなかったんですね。自分の今まで築いてきたことが、一瞬にしてなくなってしまう可能性がある」
11歳のときにキーウの国立バレエ学校に留学した寺田さん。自身も約20年の間、国立バレエ団で踊り、その後、芸術監督も務めました。寺田さんもキーウを離れ、避難先のドイツを拠点にバレエダンサーや生徒たちがそれぞの地でバレエを続けられるよう、支援してきました。
こうした中、今年夏の「キエフ・バレエ」の日本公演が決定。6月に寺田さんは一足早く実家のある京都に戻り、受け入れ準備を進めていました。来日する30人のダンサーの大半が避難した人たちで、揃って舞台に立つのは軍事侵攻以来初めてのことです。
(寺田宜弘さん)
「日本でウクライナのバレエ団が活動している。劇場は生きている。それを発信してウクライナの人たちに夢と希望を与えることができるのは今だと思うんです」
そして7月3日、再会を喜ぶ寺田さんとダンサーたちの姿がありました。
(芸術監督 エレーナ・フィリピエワさん)
「戦いが始まってキーウの劇場が閉鎖され、私たちは踊ることができませんでした。しかし今、日本で再び踊ることができます」
いつかまた、みんなで舞台に立てる日が来る。日本公演はその日のための第一歩となります。
【キエフ・バレエ・ガラ2022】
・7月15日~8月9日
・群馬、東京、大阪、京都など全国で公演
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