「異常気象が常態化する」 6月の歴史的な暑さは今度どんな影響をもたらすのか?|TBS NEWS DIG

「異常気象が常態化する」 6月の歴史的な暑さは今度どんな影響をもたらすのか?|TBS NEWS DIG

「異常気象が常態化する」 6月の歴史的な暑さは今度どんな影響をもたらすのか?|TBS NEWS DIG

東京都心は7日連続の猛暑日でした。また、群馬・伊勢崎市で40.3度を記録しました。6月の歴代最高気温ランキングを見ていきます。過去を紐解いていくと2018年にも似た状況がありました。2018年はその後、どうなっていったのか?気候変動の影響で、異常気象と呼ばれるものがむしろ普通になっていくのではないか?スタジオで解説します。

■猛暑の原因はW高気圧 西日本豪雨の2018年と似た天気

井上貴博キャスター:
6月の1か月間の歴代最高気温ランキング、1位~8位まで、タイ記録もあるわけですが、2022年以外の記録を探す方が難しいです。

▼1位(40.2℃):群馬・伊勢崎(2022年6月25日)
▼2位(39.9℃):群馬・鳩山(2022年6月30日)
▼3位(39.8℃):埼玉・寄居(2022年6月30日)栃木・佐野(2022年6月27日)群馬・桐生(2022年6月25日)埼玉・熊谷(2011年6月24日)

これだけ晴れると関東はやはり水不足も懸念されています。
東京の6月の降水量について、関東は観測開始以来「最も早い梅雨明け」となりました。梅雨の期間は21日と過去最短。2022年の降水量は平年値(167.8mm)と比べると、ぐっと少なく64.0mmになります。

一方で梅雨前線が北上し、北海道では大雨になっています。先月29日旭川市では、雨で川の堤防が一部決壊し住宅が床上浸水となりました。旭川の降水量は、平年値(71.4mm)を大幅に上回る189.0mmとなっています。6月の観測史上最も多い降水量とのことです。

要因として、「太平洋高気圧」が大きく張り出すのが早かった。それとプラスして高度が違うために、日本上空で重なり合った「チベット高気圧」のダブル高気圧となりました。

2018年にも同じような状況があったと言われています。2018年は、2022年と同じく梅雨明けが早く、統計開始以来“最速”の当時梅雨明けとなりました。そしてダブル高気圧によって、歴代の最高気温トップ10、1位タイで埼玉・熊谷で41.1℃を叩き出しました。2018年、その後どうなったかというと、▼7月に西日本豪雨が発生し、▼9月に関空連絡橋にタンカーが衝突などの被害が出ました。一概に比較することはできませんが、2022年も8月以降は大雨が懸念されるということになりますかね。

國本未華気象予報士:
こういった同じ場所で同じことが起こるということは、もちろん言えないんですが、台風が例年よりもちょっと日本に近い位置で発生しやすいのではないかという見立てがあります。ですので、台風が接近するまでにあまり時間がないということもあるので、日頃から備えておく等そういう意識は重要になってきそうですね。

井上キャスター:
海水温が高いわけですか?

國本気象予報士:
今の猛暑がまさに海を非常に温めているので、表面だけでなく深いところまで温まると、台風が発達しやすくなりそうです。

ホラン千秋キャスター:
こういった極端な天気は、やはり気候変動の影響などもあるのでしょうか?

東京大学大学院 斎藤幸平准教授:
個別には偏西風や高気圧など色々な説明はあると思いますけど、端的に言えば気候変動によって私達の気候が大きく変わっている。つまり今後は「最も暑い」とか「最も早い」「最も多い」みたいなことがむしろ常態化していく、これまでの異常気象と呼ばれるものがむしろ普通になっていくようなニューノーマルに突入していく。もう既に例えばインドであれば5月50度や、逆にバングラデシュでは5月すごい洪水があったりなど、世界中で様々な影響が出ているということです。

ホランキャスター:
こういった影響をご覧になって、どうすればいいのか?あまりにも問題が大きいので、なかなか自分ごととして捉えられない方も多いと思うんですけれども、斎藤さんはどう考えてらっしゃいますか?

斎藤准教授:
とにかく気候変動対策というのは、もう今から始めないと、これからますます時が経てばたつほどひどくなっていくわけです。今回は電力のひっ迫でしたけれど、今後水不足であるとか、洪水、干ばつ、難民問題とか本当にいろいろな形で大きな影響が出てしまう。そうなってくると、今はまだこれぐらいだから何とかなるでしょう、クーラーがあればいいじゃないかという話ではなく、どこかで覚悟を決めて再生可能エネルギーや脱炭素化というのを本気で進めなければいけないんですけれども、残念ながら選挙では日本では焦点になっていないという現実もあって、もっとこう発信していく必要があると思っています。

井上キャスター:
再生可能エネルギーについては日本も本気を出せばやはりそういった方向に舵を切っていけるということでしょうか?

斎藤准教授:
本来であれば、そうしたところに投資をして、経済成長していこうではないかっていう流れが出てきてもおかしくないわけです。少なくそれが世界のトレンドになっていて、それに対して、そんなことをやって間に合うのかという批判が出てきて論争になっているぐらいですが、日本はそもそもそうしたこともなく、今とりあえず…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220701-6026812)

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