最高裁がツイッター社に「逮捕歴ツイートの削除」命じる判決 専門家「他にも認められるケースが増えるのでは」｜TBS NEWS DIG
過去の逮捕歴に関するツイートについて、最高裁が、ツイッター社に削除を命じる判決を言い渡しました。
ツイッター社を相手取り裁判を起こしたのは、2012年に建造物侵入の疑いで逮捕された男性。逮捕歴に関するツイートが残っていることによって、男性は就職ができないなどの不利益を被ったとして、ツイートの削除を求めています。
男性側弁護人
「一旦、採用が本決まりになったのにネット見て断られたり、付き合って親密になりかけた女性に名前を言った途端、連絡取れなくなったり」
これまでの裁判でツイッター側は、「投稿者の表現の自由や、見る人の知る権利が制約される」として、削除に慎重な判断を求めていました。
最高裁は過去に、検索サイト「グーグル」については「情報流通の基盤」としての役割などから、例外的に削除する際の厳しい基準を示しました。
一方、このツイッターに対する裁判では・・・。
東京地裁
「ツイッターはウェブサイトの一つに過ぎない」
一審はツイッターに対し、「逮捕歴の削除」を命じました。しかし、二審は一転して削除を命じず、最高裁まで争われることになりました。
そして24日の判決では・・・。
最高裁
「ツイートの削除を求めることができる」
最高裁は判決で、ツイートのもとになった逮捕記事を報道機関がすでにネットから削除していることや、男性が一般人であることなど個別の条件を重視し、削除を命じました。
この判決について専門家は、同様の事例にも影響を与える可能性を指摘します。
インターネット法律に詳しい 中央大学国際情報学部 小向太郎教授
「プライバシー侵害がある程度明確なものについては、削除すべきかどうかということを踏み込んで、積極的に検討するということは考えられる」
専門家は判決を受け、「ネット情報を削除する基準が下がり、他にも認められるケースが増えるのではないか」と分析しています。
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