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“新興国連携”を強調するロシアの「思惑」とは? 停戦見えぬまま・・・ウクライナ侵攻から4か月|TBS NEWS DIG
ロシアによるウクライナ侵攻からきょうで4か月ですが、停戦につながる動きは見えません。国際社会がウクライナへの連帯を示す中で制裁を受けるロシアは、中国を含む新興国との関係をアピールしています。
侵攻から4か月のウクライナ。北東部ハルキウでは3か月前、集合住宅の屋上を突き破った爆弾が長く残ったままでした。
ロシア軍による攻撃は東部ドンバス地方を中心に今も続いてます。
東部ドネツク州の住民
「2度目の爆風はこの近くで起きて、(テレビを見ていた)私は投げ出されました」
国連人権高等弁務官事務所によりますと、2月の侵攻開始から今月22日までにウクライナで民間人少なくともおよそ4600人が死亡、5800人が負傷したということですが、実際の被害はもっと大きいとみられています。
アメリカのシンクタンクは、ロシアは2月の侵攻開始以降、南東部や東部ドンバス地方に進軍、ウクライナは首都キーウ近郊や北東部などを奪還したとしています。一方、ロシアが公開したのは偵察のためウクライナ国内を走っているとする「特別装甲列車」の映像。
ロシア国防省はルハンシク州で、150人を超えるウクライナ兵らを殺害したなどと主張しています。
こうした中、ウクライナに届いたのはアメリカの高機動ロケット砲システム「ハイマース」。
アメリカによるウクライナへの軍事支援の発表は今月3回目で侵攻開始以降の支援総額は日本円で8000億円を超えています。
西側の動きに対抗しロシアがアピールするのが。
ロシア プーチン大統領
「5か国において、ロシアの存在感が高まっている。中国とインドへの石油の供給量が急増している」
BRICS=新興5か国との関係。中国、インドなど国際経済で存在感を示す国々です。プーチン大統領は関連イベントでのメッセージでウクライナ侵攻後、欧米の制裁が強化される中、「貿易と経済の相手をBRICS中心に切り替えている」と強調しました。
特に、目立っているのが。中国との貿易。
今月、ロシアと中国の国境の川には橋が開通しました。これにロシア側は貿易が加速すると期待を示し、さらに。
ロシア トルトネフ副首相
「この分断された世界において、ロシアと中国にとって、特別な意味を持つものになる」
中国税関当局によると先月のロシアからの輸入は前の年に比べ1.7倍に増加。
特に原油はおよそ842万トン、液化天然ガスも40万トン近くと、50%以上も増えているということです。
中国が主催しオンライン形式で行われたBRICS首脳会議では。
中国 習近平国家主席
「一方的な制裁、制裁の乱用に反対する」
習近平国家主席が欧米による対ロ制裁に改めて反対する考えを表明し、ロシアと歩調を合わせました。さらに習主席はBRICSの拡大にも言及。
中東サウジアラビアなどが念頭にあるとされますが、欧米に対抗する枠組みとしてBRICSを強化したい思惑がうかがえます。
EU=ヨーロッパ連合がウクライナを「加盟候補国」に認め欧米中心の連帯が進む中、中国やロシアを中心とする連携が今後の世界秩序にどう影響していくのでしょうか。
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