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「“ママ友”の支配も非難免れない」 5歳児餓死 母親に懲役5年の実刑判決(2022年6月17日)
おととし、福岡県篠栗町で、息子の翔士郎ちゃん(当時5)を餓死させたとして、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親・碇利恵被告(40)に判決が言い渡されました。
検察側は、懲役10年を求刑していましたが、福岡地裁が言い渡したのは、懲役5年の実刑判決。
最大の焦点は、共犯とされている“ママ友”の赤堀恵美子被告(49)の心理的支配から、碇被告がどの程度、自分の意思で行動できる状態だったのかです。
判決によりますと、3年前、碇被告は赤堀被告から夫の浮気など嘘を吹き込まれ、それを信じた碇被告は、子どもを連れて家を出て、離婚するなど家族の関係を断ちました。そうして、赤堀被告は碇被告の生活費を管理し、子どもの食事の量まで細かく指示。生活を実質的に支配していきました。翔士郎ちゃんは、食事を与えられない日もあり、重度の低栄養状態に。亡くなったときの体重は10.2キロと5歳児の平均の半分ほどでした。
裁判で、翔士郎ちゃんの最後の言葉が「ママ、ごめんね」だったことが明らかになりました。碇被告は、後悔の言葉も口にしていました。
碇利恵被告:「赤堀被告たちから怒られても、反抗していればよかったと思っています。ごはん抜きについても『もう抜きすぎやけん。私 食べさすけん』って、怒られてもいいから言えればよかったな。(Q.どうして出来なかった)赤堀被告を信じて、ボスのことを恐れていたから」
“ボス”とは、赤堀被告の知人とされる人物です。暴力団と関係があると、伝えていました。しかし、実際には、無関係の知人を“ボス”として、でっち上げていました。赤堀被告が利用したのは、子どもを同じ小学校に通わせる女性で、碇被告とは、面識がある程度でした。
女性は事件後、碇被告と初めて深く会話を交わしました。
ボスにされた女性:「とにかく、私の存在がリアルだったと。本人(碇被告)の目の前で、私に電話するフリはものすごく多かったと。あの人(赤堀被告)の言うことは、すべてが私の言葉であり、また、あの人自体も怖かった。赤堀被告が怖かったのでは」
17日判決で、裁判所は、経済的に搾取され、心理的な支配を受けた側面もあるとしたものの、自分で考えたり判断したりする能力は残されていたと指摘しました。
裁判長:「被告人には、親族に助けを求めるなどして、被害者に十分な食事を与えるという生命・身体を保護する行動を取ることが期待可能であったとみるべきであり、その責任を果たせなかったことについては、やはり一定の非難を免れない」
一方で、赤堀被告の初公判は、8月末に開かれる見通しです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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