【解説】ジェンダー平等推進度「日本最下位」男女の”賃金格差”どう是正?

【解説】ジェンダー平等推進度「日本最下位」男女の”賃金格差”どう是正?

【解説】ジェンダー平等推進度「日本最下位」男女の”賃金格差”どう是正?

アジア太平洋地域の上場企業への調査で、日本の「ジェンダー平等推進度」は最下位でした。女性リーダーの少なさと、男女の賃金格差が理由です。格差に関するデータの開示が6月から義務になりますが、現状はほとんど開示されていません。格差解消の手立ては?
■女性の割合は…「管理職」10%
有働由美子キャスター
「日本の上場企業の女性CEO(最高経営責任者)の割合は1%未満で、執行役員だと4%、管理職は10%、従業員は28%。望ましいとされる50%のラインを大きく下回っている―。そんな衝撃的な調査結果が16日、明らかになりました」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「アジア太平洋地域の1181の上場企業を対象にした、『ジェンダー平等の度合い』についての笹川平和財団・エクイリープ/Equileapの調査です。同財団が発表しました」
■日本は最下位…「推進度」28%
「ジェンダーバランスや報酬など19項目を分析したところ、オーストラリアは46%、シンガポールとニュージーランドが40%、香港は30%でしたが、日本は最下位の28%でした。そのわけは、女性リーダーが極端に少ないことと、賃金格差です」
■「賃金格差データ」開示義務化へ
「こうした格差を解消するため、国は6月から、301人以上の従業員のいる企業には、賃金格差のデータを開示することを義務化することにしています。ただ現状は、調査した日本の上場企業の96%が開示していません」

有働キャスター
「今の段階では、ほとんど開示できてないということですね」

小栗委員
「さらに、開示している4%の中で『格差是正の姿勢』も公表しているのは、今回の調査ではソフトバンク1社だけでした」
■SB、女性管理職の割合引き上げへ
有働キャスター
「ソフトバンクはどのように格差を是正していこうとしているのでしょうか?」

小栗委員
「ソフトバンクではホームページで、女性を1とした場合の格差を表記しています。基本給+賞与は、男性の方が管理職(1.08)、非管理職(1.2)とも高いです。そもそもの賃金体系に差はありませんが、報酬の高い責任ある職に女性が少ないことが理由だとしています」

「そのためソフトバンクは、現在(2021年4月)は7.1%の女性管理職の比率を、2035年度までに20%に引き上げるべく取り組んでいるということです」
■廣瀬さん、女性含め「多様な視点」を
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「格差はどんどんなくなってほしいと思います。僕の会社も今度ラグビーの本を出したいなと言っていたのですが、ラグビーのことを知らない人からの視点で、『スクラムってそもそも何なの?』と言われて、『あ、そうか』と気づかされました」

「女性も含めていろいろな人がいた方が、異なる視点を得られて、より良いものができるということを企業としても知っていくことが大事かと思います」

有働キャスター
「働いている側からすると、(賃金格差のデータを)正直に開示していると『誠実な会社だな』と思いますし、その先どういう計画で男女格差を解消していくのかまで示してくれると、その会社での人生設計も考えられます」

「結果、会社にも得になると思います。ぜひ企業の方から、積極的に出していってほしいです」
(2022年6月16日放送「news zero 」より)

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