【給付金詐取】“主犯格”なぜドバイから帰国?「自分は主導的な役割ではない」

【給付金詐取】“主犯格”なぜドバイから帰国?「自分は主導的な役割ではない」

【給付金詐取】“主犯格”なぜドバイから帰国?「自分は主導的な役割ではない」

13日、ドバイから帰国した男の逮捕で、持続化給付金の不正受給をめぐる事件が大きく動きました。主犯格とみられる男は帰国前、弁護士を通じて、事件における自らの役割について警視庁に伝えていました。

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詐欺グループの主犯格とみられる男は、なぜ逃亡先から帰国したのか。その理由が少しずつ明らかになってきました。

13日、詐欺の疑いで逮捕された松江大樹容疑者(31)。実は、本人の意向などが書かれた上申書が、弁護士を通じて、帰国前に警視庁に提出されていたことが、捜査関係者への取材で新たにわかりました。

松江容疑者(上申書より)
「自分が主導的な役割をしているような報道がされているが、それは事実ではない。日本に帰って説明したい」

ウソの申請で持続化給付金100万円をだまし取ったとして、東京国税局の職員・塚本晃平容疑者(24)や、会社員の佐藤凜果容疑者(22)らが詐欺の疑いで逮捕された事件。警視庁は、松江容疑者らの詐欺グループが、総額2億円もの給付金をだまし取った可能性があるとみて、捜査を進めています。

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その詐欺グループの主犯格とされる松江容疑者は、今年2月にドバイに向けて出国し、行方をくらましていました。

そして13日、逮捕された松江容疑者。弁護士を通じて出した上申書には、松江容疑者の家族による手書きの書類もあり、「13日に出頭させる」などと書かれていたということです。

松江容疑者の両親(上申書より)
「全部、本当のことを話させるので、逮捕しないでください」

逃げて捕まることと、自ら帰国して逮捕されること、その違いについて、専門家は「情状としては、少し有利になり得るのではないかと考えていて、日本に戻ってくれば逮捕されることは目に見えていますので、それをわかっていながら帰ってきて、罪を償おうとしていると、弁護人は言うと思うんです。例えば8年という量刑だったものが、7年6か月くらいに変わるということはあり得る」(元東京地検検事の上原幹男弁護士)と指摘しました。

有罪となった場合に、刑が軽くなる可能性があるということです。

ただし、上原弁護士は、今回は自首は成立せず、大幅な減刑にはつながらないのではとしています。

上原弁護士
「法律的に自首が成立する、ということにはならないんですね。自首というのは、警察が事件とか犯人を知らないうちに、自分から警察に出頭することを言うので」

逮捕されているのは、主犯格とみられる松江容疑者ら詐欺グループの9人です。不正受給のために名義を貸した8人と合わせ、17人が検挙されています。

警視庁によると、カネの大半は松江容疑者のもとに集まっていたとみられ、1件100万円の不正受給のうち、8割にあたる80万円が投資にまわっていたとみられています。

だまし取られ、暗号資産に投資されたとみられるお金は現在どうなっているのか。警視庁は詐欺グループの実体解明を進めています。
(2022年6月14日放送「news every. 」より)

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