徐々に戻る日常の中で・・・ 増える墓標、未来を奪われた子どもたち(2022年6月12日)
ウクライナ西部の街リビウ。戦乱が長期化するなか、人々の生活は少しずつ日常へと戻りつつあるようにも見えます。
しかし、市内にある兵士たちの集団墓地では、2カ月前は戦闘で亡くなった兵士の墓の数は数基でした。しかし、戦闘開始から100日が経ち、その数は50を超えています。
国のために戦い命を落とした兵士。一人ひとりに大切な家族が、希望ある未来がありました。
ウクライナ兵士の死者は、およそ1万人に達したとみられています。
ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「2月24日以降、ロシアのミサイル攻撃により287人の子どもたちが死亡しています。ただし、これは公式に伝えられる人数です。占領地の集団墓地にどれだけの人が埋まっているのか今のところ分かりません」
生き残った子どもたちも、未来を奪われています。
病院のベッドに横たわるヤナさん、11歳。ロシア軍の攻撃を受け、両足を失いました。母親も左足が。家族が負傷したのは2カ月前。
両足を失った11歳のヤナさんはリビウの病院で母親とともに治療を続けています。
リハビリセンターを新たに開設する計画があり、海外から寄付を募るイベントに招かれました。
両足を失ったヤナさん:「時々、お絵描きをしています」「(Q.夢は)それは分かりません」
母親:「自宅はまだ無事なので帰るつもりです」
戦場から帰還した兵士も参加。しっかりと立っていますが、片足は義足です。
ドイツ保健省の大臣や海外メディアなどが駆け付けた場所は病院の地下シェルターです。ロシア軍の空爆を受けた際、24時間医療行為を続けられようにベットや人工呼吸器が配備されています。
今後、より重要になってくるのが帰還兵や負傷した人々に対する「心のケア」です。
精神科医、オレフ・バレズク医師:「急性ストレス障害を抱えている兵士の数は増えています。戦争が始まって100日が経ち、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する患者もいます。自分の体の一部の損失や身近な人を失うことはトラウマにつながる最も大きな要因なのです」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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