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“部活を民間に”先生や生徒の声「学校教育の一環」「先生が安心」「専門の方が良い」(2022年6月8日)
スポーツ庁の有識者会議は、公立中学校の運動部の部活動について、来年度からの3年間で『休日の指導を地域や民間の団体などに移行していくべき』とする提言をまとめ、スポーツ庁に提出しました。
学校の部活動をめぐっては、少子化の影響で部員が集まらず運動をする機会が減ってしまうことや、指導する教員の長時間労働などが課題として指摘されてきました。
この動きについて、教育現場の中学校で、生徒や先生に本音を取材しました。
大阪市住吉区にある墨江丘中学校。放課後になると、陸上部やサッカー部、野球部、さらにバスケ部もグラウンドで練習を始めます。休日の部活動を“地域移行するべき”とする提言について学校現場はどのように考えているのでしょうか。
(墨江丘中学校 林憲治郎校長)
「部活動というのは学校教育活動の一環であるというふうに自負しています。教育活動である部活動が地域(や民間団体)へ出ていくということは、私はないのではないかなと思っています」
校長は提言に対して懸念を示した上で、地域移行には課題もあると話します。
(墨江丘中学校 林憲治郎校長)
「指導者と子どもたちと我々学校との連携という部分をどう作っていくことができるのか。当然、地域クラブとなれば、本校の生徒だけではなくて他校の生徒も集まってくるかと思います。その色々な考え方の違いをどうまとめてもらえるのかというところが、1つ大きな課題になるのではないかなと思っています」
生徒からは“今まで通り”を望む声も聞かれました。
(陸上部の3年生)
「陸上部は土曜日にだいたいがっつりした練習をやっているので、土曜日だけ違うとなったら、試合にも影響があるなと思います。指導者が変わると練習メニューも変わったりして、準備物も変わって混乱したりするので」
(陸上部の2年生)
「毎日話している先生と練習したほうが安心感があって、忙しいと思うけど、練習していろんな事を教えてもらいたいなと思いました」
一方で経験のない競技の顧問を任されている先生は次のように話しました。
(バドミントン部の顧問)
「自分はバドミントンを元々やっていたわけではないので。本当に専門的な方に見ていただくというのは、子どもたちにとっては、技術を上達させるという部分ではすごく良いことかなと思います」
バドミントン部の生徒は?
(バドミントン部の部員)
「めっちゃ良いと思います。地域の人とふれあえて交流するのも良いと思うし。自分も未経験者なんですけど、自分がもっと上達できたら良いなと思います」
大きな転換点を迎えている中学校の部活動。教員の負担を減らしながら、生徒たちも安心して部活動に取り組める、そんな新しい仕組みをつくることはできるのでしょうか。
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