【独自】“給付金詐欺”国税職員ら男女7人逮捕・・・“仕事部屋”の実態【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年6月3日)

【独自】“給付金詐欺”国税職員ら男女7人逮捕・・・“仕事部屋”の実態【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年6月3日)

【独自】“給付金詐欺”国税職員ら男女7人逮捕・・・“仕事部屋”の実態【羽鳥慎一 モーニングショー】(2022年6月3日)

新型コロナウイルス対策の「持続化給付金」をだまし取ったとして、東京国税局の現役の職員・塚本晃平容疑者(24)や、不動産会社の社員・佐藤凛果容疑者(22)ら男女7人が逮捕されました。塚本容疑者らは、専門知識を悪用し、確定申告書を偽造するなどしていました。

■“給付金詐欺”佐藤容疑者 捜査員を一瞥

 警察官の後ろを、うなだれて歩く男。詐欺の疑いで逮捕された、東京国税局・鶴見税務署で事務官を務める塚本容疑者です。

 1日には、同じ事件で、都内の不動産会社に勤める会社員・佐藤容疑者を送検。佐藤容疑者は、黒いTシャツ姿で髪を後ろに束ね、塚本容疑者とは対照的に、前を向き、顔を隠すそぶりも見せませんでした。

 警察車両に乗り込む際には、捜査員を一瞥(いちべつ)する様子が捉えられています。

 2人は、おととし8月、すでに逮捕・起訴されている5人と共謀し、埼玉県の当時17歳の少年がコロナ禍で収入を減らした個人事業主だと偽り、持続化給付金100万円をだまし取った疑いが持たれています。

 新型コロナの影響で、売り上げが減少した中小企業や個人事業主に、企業は最大200万円、個人事業主は最大100万円が国から支給される持続化給付金。

 申請には、確定申告の書類が必要ですが、税務署に勤務していた塚本容疑者が、申告書類の偽造を担当。佐藤容疑者が、インターネットでの申請などを担当していたとみられています。

■佐藤容疑者は否認「男から誘われたから」

 逮捕された2人は、どんな人物なのでしょうか?

 佐藤容疑者は、都内の不動産会社に勤務していたということです。おととしの事件当時、佐藤容疑者の年齢は20歳。不動産会社に就職後も、普通に働いていたといいます。

 佐藤容疑者の同僚:「そんなに働いていないから、よく分からない。普通の人でした」

 現在は削除されましたが、勤務先のホームページには、佐藤容疑者の自己紹介が載せられていました。

 勤務先のホームページ:「高校まで新潟で育ち、大学の上京に伴い、東京に出て参りました。幸せに暮らすための、空間作りのお手伝いをさせて頂きたいと考えております」

 警察の調べに、佐藤容疑者は「申請に関わったが、不正受給と知らなかった。報酬は一切、受け取っていない」と話しているということです。

 指南役の「大手証券会社・元社員の男から誘われたから手伝った」などと話し、容疑を否認。塚本容疑者は黙秘しています。

■国税職員・塚本容疑者 自宅に大量モニター

 塚本容疑者は、横浜市内にあるアパートに、今年2月から住んでいたということです。国税局の同僚と、ルームシェアをしていたといいます。

 国税局職員が“給付金詐欺”で逮捕される衝撃の事件。塚本容疑者が住むアパートの大家から話を聞くことができました。

 塚本容疑者のアパートの大家:「(Q.(塚本容疑者の)印象って覚えてらっしゃいますか?)今どきの若い人。ルームシェアで、2人とも税務署員と聞いていた」

 塚本容疑者が暮らしていたのは、間取り3DKのアパート。家賃8万円の部屋に2人で入居し、支払いも遅れたことはなかったといいます。

 塚本容疑者のアパートの大家:「2人とも、同じ職場の公務員だということで(ルームシェア)いいですよと。税務署員だっていうから、普通の人から聞けば、信用度は割と高いでしょ」「(Q.審査って、どれくらいかかるもの?)早いよ、公務員は、もう1日、2日で通っちゃう」

 入居時に部屋へ上がったことがあるという大家。そこで、ある変わった様子を目撃したといいます。

 塚本容疑者のアパートの大家:「すごかったよ。コンピューターが、パソコンが」

 大家の目に飛び込んできたのは7畳のリビングに並べられていた複数のパソコン。

 塚本容疑者のアパートの大家:「(Q.かなりすごいコンピューターというような?)すごい、すごい。2人でルームシェアをしているから、モニターだけで、2人で何台もあったよ。デスクが2つあって、それぞれモニターが2、3台あったから。(モニターが)5台ぐらいあったんじゃない」

 見慣れない光景に、大家は・・・。

 塚本容疑者のアパートの大家:「ゲーマーかデイトレーダーやっているの?って言った記憶がある。公務員だから時間があって、そういうことでもしているのかなと」「(Q.聞かれて何と言っていました?)『ゲームかな』みたいなことは言っていたよ」

 さらに、塚本容疑者からは、こんなことを聞かれたといいます。

 塚本容疑者のアパートの大家:「ネット環境を(別の会社)にしたいから、それにしていいかと」

 回線速度の速いネット回線へ“変更したい”という相談があったといいます。

 塚本容疑者のアパートの大家:「安いの?とかね。速度が違うの?とか聞いたら『う~ん、そんなとこかな』みたいな感じで、お茶を濁していたよ。公務員だから、土日は休みだろうなと思って。夜も(帰宅は)そんなに遅くないよね、電気はついていたもん」「(Q.逮捕されたと聞いて?)今、聞いたんだよ」「(Q.たくさんあるパソコンも、もしかしたらそういう詐欺に使っていた可能性は?)あるかもしれないね」

■10代~20代大学生など・・・若者中心に勧誘

 さらに、番組が取材を進めると・・・。

 塚本容疑者は今年2月まで、都内にあるマンションに国税局の同僚と一緒に住んでいたということです。

 捜査関係者によると、都内にあるこの部屋で、塚本容疑者とルームシェアしていた人物が、すでに逮捕されている。東京国税局元職員の男だということです。

 男とは、小学校からの幼馴染。さらに、国税局でも同期で、塚本容疑者は、この男から誘われて詐欺グループに加わったとみられています。

 グループのなかで、塚本容疑者が書類作成役。佐藤容疑者は、申請の手続きに関与していました。すでに逮捕されている5人が、それぞれ勧誘役、指南役、申請役を担っていました。

 警視庁によると、この犯行グループは、10代から20代の大学生などの若者を中心に「コロナ対策の持続化給付金がもらえる」「暗号資産に投資すれば、個人事業主となるので、申請できる」と勧誘し、「それを投資すれば、2倍に増える」として、うその申請をさせていたということです。

 主犯格はすでに逮捕されている指南役の3人。この他に30代のリーダがいて、ドバイに逃亡しているといいます。

 警視庁によれば、犯行グループは1人分の申請100万円につき、20万円を手数料として取り、残り80万円を暗号資産の投資にあてていたということです。

 塚本容疑者は20万円、佐藤容疑者は65万円の報酬を受け取っていたといいますが、立件された「10代から20代の若者」は1円も受け取っていないといいます。

 主犯格の男の1人は、「200人くらいに申請させた」と供述していて、被害総額はおよそ2億円に上るとみられています。

■国税局「事実関係を確認し厳正に対処」

 税金を扱う現役職員が逮捕されたことについて、国税局は、次のようにコメントしています。

 東京国税局・中西圭子総務部長:「公務に対する信頼を著しく損なうものであり、深くおわび申し上げます。今後、事実関係を確認し、厳正に対処致します」

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年6月3日放送分より)

[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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