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“チキンショック”値上げの波・・・「ブラジル産」安いとり肉争奪戦(2022年5月31日)
国産のとり肉に値上げの波が押し寄せています。この“チキンショック”の原因の一つは、ブラジルにありました。
■安い「ブラジル産」・・・世界で争奪
買い物客:「(値段が)上がってますね」「(Q.財布へのダメージは?)ダメージばっかし」「(とり肉は)週に2、3くらいは」「(Q.結構食べますね?)トレーニングするので、結構食べる」
スーパー「アキダイ」・秋葉弘道社長:「5カ月前は、当たり前のように100グラムあたり88円だった。ブラジル産のお肉が高騰した」
安さが魅力の一つですが、価格はコロナ前と比べると2倍になったといいます。
輸入とり肉のおよそ7割を占めるブラジルは、生産コストの大半である飼料の調達が国内でできるため、他の国より安く生産できるのです。
状況が変わったのは、2018年。中国で発生した「豚熱」により、国内でとり肉需要が上昇。ブラジル産の多くが流れ、輸入争奪戦が起きることとなったのです。
■国産とり肉と「価格差ほぼない」
また、現地で加工を行うブラジル人スタッフの労働力不足や、ウクライナ情勢による輸送コストのアップ、円安なども原因に・・・。今では、国産とり肉との価格差が、ほぼ無くなっているといいます。
秋葉弘道社長:「ブラジル産のとり肉が高い。だったら、そんなに値段の変わらない、国産肉の人気が上がり、値段が上がった」
■「生産量思い切り増やせない状況」
ブラジル産の価格が上昇したことによって、国産とり肉も高騰しています。
農林水産 省畜産局 食肉鶏卵課 鶏卵食鳥班・鈴木浩幸課長補佐:「トウモロコシとか大豆、飼料穀物の価格が上がっていて。この先の飼料価格などが下がってくれば、値下げとなる」
では、需要が高まっている国産とり肉の生産量を増やすことはできないのでしょうか?
鈴木浩幸課長補佐:「輸入とり肉の価格と、国産とり肉の価格が縮まってきている現状が、5年後も10年後も確実に続いていけば、生産者の方は安心して増産できると思うが。輸入とり肉の価格が下がってきたら、また国産のほうの需要が落ちてきてしまう。生産量を思い切って増やせないという状況がある」
■1カ月で値上がり・・・店「過去最高」
こうした厳しい現状に飲食店からは、次のような声が聞かれました。
「串焼王」・掛地久志オーナー:「以前に比べて1割ほど上がっている。 4月くらいまでは、それほどでもなかったが、今月から急激に上がっているものが多い」「(Q.これまでにここまで上がったことは?)この短時間で上がるのは、たぶん過去最高だと思う」
国産にこだわり、毎日3キロから5キロのとり肉を仕入れている、この店。国産人気の高まりによる影響は、価格以外の面でもあるといいます。
■せせり・ハツも・・・入手困難に
掛地久志オーナー:「(Q.部位によって、手に入る・入らないの影響は?)せせり・ハツだとかは、入りづらくなっている」
1羽からわずかしかとれない希少部位が入荷しづらくなっているといいます。また、とり肉以外でも経営を圧迫する要因があります。
■炭も油も・・・価格高騰の波が
掛地久志オーナー:「炭も、取引のところは、来月から1割弱上がる通達が来ている。油類ですね、一番上がっているのは。油は、2割近く上がっている」
様々な面で押し寄せているという価格高騰の波。それでも今のところ、値上げは考えていないといいます。
掛地久志オーナー:「利益自体は、若干落ちてはいる。一日でも早く収まって、少しでも安定した価格になってくれればと思う」
(「グッド!モーニング」2022年5月31日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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