【速報】落下した「KAZU1」にベルト装着完了・・・飽和潜水行わず無人潜水機で(2022年5月25日)

【速報】落下した「KAZU1」にベルト装着完了・・・飽和潜水行わず無人潜水機で(2022年5月25日)

【速報】落下した「KAZU1」にベルト装着完了・・・飽和潜水行わず無人潜水機で(2022年5月25日)

 KAZU1の船体に25日午後、スリングと呼ばれるベルトが取り付けられました。北海道知床沖でえい航中に落下した船体を再びつり上げるため、今度は人の手ではなく無人潜水機での作業が行われています。

 船は24日から一転、晴れ渡った知床沖を走ります。その大自然との戦いとなった作業は、25日も続きます。

 24日、海底に沈んだ「KAZU1」。再びつり上げる作業が始まりました。

 無人潜水機は何度も引き揚げられ、スリングと呼ばれるベルトを船体に取り付ける作業が進められます。

 今回は、飽和潜水ではなく、無人潜水機のロボットアームでの作業です。

 ロボットでも精密な作業が可能です。

 日本水難救済会・遠山純司常務理事:「スリングベルトを船体に通すため船体の下の砂場を掘削している。これを掘って2本のスリングベルトを通して、水面近くに揚げる作業があす実施されると聞いている」

 24日に海底に沈んだKAZU1。その落下原因が分かりました。船をえい航している際、潮流などの影響のためか、後ろの2本のベルトがちぎれ、そのまま海底に落下しました。

 船は船底を下にし、大きな損傷は見当たりませんが、船首の手すりが外れていることが分かりました。

 前回は、斜里沖で船体を引き揚げる予定でしたが、今回は、近くの浅瀬に移動し作業船の上に船体を引き揚げる予定です。

 丈夫なベルトに変え、移動方法も見直されるようです。

 日本水難救済会・遠山純司常務理事:「今回は完全に海進に“横抱き”で船体を固着させてウトロ沖まで持ってくる段取りで作業を進めると聞いている」

 前回は、少し離れた位置で、20メートルほどの深さをえい航する形でしたが・・・。

 新たにもう少し浅い位置で、KAZU1をしっかり横付けに固定する“横抱き”という方法がとられるそうです。

 日本水難救済会・遠山純司常務理事:「水面近くは、波の影響を受けるので上下動がかかるリスクがあるが、より強く引っ張る船に固着できるメリットがあるので、それを選んだ」

 運航を再開した他社の観光船に乗ることができました。

 コースはカムイワッカの滝などを巡る1時間半のコースです。

 ヒグマなど、知床半島の大自然を巡る観光船。100人ほどの団体客も乗船しています。

 千葉から来た乗船客:「船乗るのよそうかと心が痛んだが、年も年だし二度と来られないので。自然がすごい。初めて来て感動した」

 26日、引き揚げられる予定の「KAZU1」。元従業員も、複雑な思いを抱え見守っていました。

 知床遊覧船元従業員:「原因を知りたいから揚げていると思っている。私も思い出があるから。もう船は見られないだろうと思った船だから」

※「1(ワン)」は正しくはローマ数字
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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