【神社で“銅板”盗難】被害相次ぐ 「銅の高騰が去年の倍に…」

【神社で“銅板”盗難】被害相次ぐ 「銅の高騰が去年の倍に…」

【神社で“銅板”盗難】被害相次ぐ 「銅の高騰が去年の倍に…」

栃木県の神社などで、銅板が盗まれる被害が相次いでいます。現場を取材すると、事件の背景にある事情がみえてきました。

    ◇

18日、栃木・壬生町の「惣宮 磐裂根裂神社」では、建物の屋根がブルーシートで覆われ、金具がむき出しになっていました。すぐそばには、はがされた銅板が落ちていました。

役員 大橋良平さん
「屋根が銅板でふいて(覆って)ありまして、この銅板をきれいにはがして持って行かれてしまった」

3日前、近所の人から連絡があり確認したところ、「屋根がなくなっていた」といいます。

役員 大橋良平さん
「たぶん100枚ぐらい(盗まれた)」

盗まれた銅板は約100枚、10キロほどだといいます。

役員 大橋良平さん
「(盗んだ人には)必ず罰があると思う」

いまこうした、銅板が盗まれる被害が急増しています。栃木県警によると、栃木県内ではことし1月から17日までで少なくとも19件発生しテいます。4件だった去年の件数をすでに大幅に上回っているのです。

「惣宮 磐裂根裂神社」から車で10分ほどの「磐裂神社」では、拝殿の屋根がブルーシートで覆われていました。

鈴木理夫さん
「ここがね、左端の下の部分だけが少し残っていた、銅板が。ほかは全部、むしり取られてありまして、本当に無残な姿でした」

2週間ほど前、神社の建物の屋根がはがされ、銅板が盗まれそうになったといいます。

鈴木理夫さん
「警察来たので、たぶん走って逃げたんだと思う。車が2台、こちらに置きっ放し。車の中には、はがした銅板をたたんで押し込んであった」

銅板は盗まれずに済んだといいますが、折り曲げられているなど戻すのは不可能な状態になっており、屋根の修復には時間と費用がかかるといいます。

鈴木理夫さん
「ここにある銅板全部、持って行こうとしたんだと思う。どうしてこういうことするかなと。まったく憤りしかないです」

実は、銅板の窃盗は栃木県だけでなく、隣の茨城県でも確認されています。茨城県警によると、ことし1月から3月末までで去年を上回る16件の被害が報告されています。

    ◇

なぜいま銅板の窃盗が急増しているのか。強い日差しの中、神社やお寺の屋根に銅板を取り付ける東京・足立区にある企業に話を聞きました。

久保板金工業 久保綱洋社長
「これ屋根に使う銅板ですね」

会社には、屋根に取り付ける光沢がまぶしい銅板が山のように積まれていました。

久保板金工業 久保綱洋社長
「銅の高騰が1年前ぐらいから、もう倍はいってますね」

去年1キロ600円ほどだった銅の仕入れ値が、いまでは約1300円と倍以上になっているといいます。

久保板金工業 久保綱洋社長
「値段が上がった分、やっぱり仕事がとりづらい」

コロナの影響や、電気自動車の部品に使われ需要が急増したことなどから価格が高騰し、売値も同様に上がっているため銅板の窃盗被害急増につながっているのではないかと話します。

久保板金工業 銅板取り付けの職人
「取り付けるのも大変な作業で、とられちゃうっていうのは、気持ち的に痛い部分はありますね」

警察はパトロールを強化していて「不審な人物を見たら通報してほしい」と注意を呼びかけています。
(2022年5月18日放送「news every.」より)

#栃木県 #神社 #銅板 #窃盗事件 #日テレ #newsevery #ニュース

◇日本テレビ報道局のSNS
Facebook https://ift.tt/fLgos51
Instagram https://ift.tt/RSIo5TE
TikTok https://ift.tt/Up6JYbj
Twitter https://twitter.com/news24ntv

◇【最新ニュースLIVE配信中】日テレNEWS HP
https://news.ntv.co.jp

日テレNEWSカテゴリの最新記事