『ロシアがいつ攻めてくるかわからない恐怖感…』在住日本人が語るフィンランド事情(2022年5月17日)

『ロシアがいつ攻めてくるかわからない恐怖感…』在住日本人が語るフィンランド事情(2022年5月17日)

『ロシアがいつ攻めてくるかわからない恐怖感…』在住日本人が語るフィンランド事情(2022年5月17日)

「NATO」への加盟申請をしたフィンランド。この国の判断に国民はどう思っているのでしょうか。今回、現地に住む日本人に軍事侵攻後の影響や、国民の心理の変化など話を聞きました。

 フィンランドに住んで10年の小林文菜さん。ライターや通訳などの仕事を通してフィンランドの魅力を日本に広める活動をしています。

 (小林文菜さん)
 「(Qロシアによるウクライナ侵攻後、フィンランドに住んでいて影響は?)物価上昇自体は感じてはいるんですけれども、一般市民の暮らしにおける変化や影響があるかと言えば、実は特に思いつかないのが現状です」

 ただ国民の心理には大きな変化があったといいます。

 (小林文菜さん)
 「もはや隣国のロシアというのは、いつどんなタイミングでどんな不条理な理由で言いがかりをつけて突然攻めてくるかもわからないという底知れぬ恐怖感。もう一つは、ウクライナというのがNATOの加盟をしていなかったがために今回も結果的には周囲のヨーロッパ諸国から軍事援助を直接的には受けられませんし。やはりこの点に自国の地理的・歴史的な境遇を重ね合わせて不安を覚えた国民が多かったと思うんですね」

 先週公表された世論調査では、フィンランド国民の7割以上がNATO加盟を支持していて、ウクライナ侵攻前と比べて世論は大きく変化しています。

 (小林文菜さん)
 「スウェーデンが同時にNATO加盟を申請する場合という前提を加えたら、もはや83%の人が支持をしていて、一方で反対を表明しているのはわずか12%というかなり極端な結果が出ておりました。(Q支持がここまで増えたのはウクライナ侵攻が影響している?)もうそれは確実で、やはりウクライナ侵攻以前というのは、もちろんNATOへの議論というのもありましたし、加盟できるものならしたいって思っている人も一定数はいたわけですね。ただ、やはりロシアの顔色をうかがいながらそのあたりは慎重になろうというあいまいなてんびんにかけた中で否定派だった人も多かったんですけど。自国の安全保障を強化していく上で重要なのかということを、みなさん一人ひとりがはかりにかけて、その上で今回の民主的な総意が出たのかなと思います」

 一方で、ロシアと1300kmにわたって国境を接し、切っても切れない関係にあるフィンランド。今週中にも加盟の申請を行う見通しですが、これまでのロシアとの関係だけでなく、国際社会との関係においても大きな転換点になると感じる人が多いといいます。

 (小林文菜さん)
 「意外とフィンランドの人が気にしているのが、アメリカだったり列強国との、軍事的な力がないと国がやっていけなくなるのかとか、政治的な駆け引きにも関わってくるのではないかという、そういう新しい転換点を迎えるという意味での漠然とした不安を感じている人は多いと思います」

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