【現職なりすまし】“JR無料パス”詐取 「議員バッジ」悪用か…

【現職なりすまし】“JR無料パス”詐取 「議員バッジ」悪用か…

【現職なりすまし】“JR無料パス”詐取 「議員バッジ」悪用か…

岐阜県選出の元・参議院議員が現職の別の国会議員になりすまし、新幹線の特急券などをだまし取った疑いで逮捕された事件で、男は「議員バッジ」を悪用した可能性があるといいます。男は2010年に落選したといいますが、議員バッジの返却は求められなかったのでしょうか。

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元参議院議員の山下八洲夫容疑者(79)は、詐欺などの疑いで10日、送検されました。去年の衆院選では、立憲民主党岐阜県連の常任顧問として候補者への支援を訴えていましたが、先月27日、現職の別の国会議員になりすまし、新幹線特急券とグリーン券をだまし取ったなどの疑いで逮捕されました。

“悪用”したとみられるのが、現職の国会議員に発行される「国会議員用鉄道乗車証」、通称“JR無料パス”です。山下容疑者は「“パス”を使えば気楽に乗れる。昔の議員時代を思い出し、無料で乗れるからやっていた」と供述しているといいます。

このパスがあれば全国のJR線の利用が無料になり、さらに「申込書」を窓口に提出すれば、指定席やグリーン車なども使えます。パスには有効期限が記載されていますが、捜査関係者によると、山下容疑者は在職中に交付された“期限切れのパス”を提示しました。

申込書の名前には、現職の東海地方の自民党参議院議員の名前を使っていたとみられています。その理由については、「同じ地方出身で親しみを持っていたので、名前を勝手に使用した」という趣旨の供述をしているということです。

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山下容疑者は、JRの窓口を訪れた際、国会議員バッジを身に着けていたとみられています。

参議院に問い合わせをしたところ、「落選後も議員バッジの返却は求めない」といいます。また、「申込書」を提出するときの本人確認もないため、ある自民党関係者は「有名な議員でなければバレなそう」だと話します。

さらに、「申込書」は参議院の事務局内にありますが、自民党関係者によると「申込書自体はただの紙。大量にもらってストックできるし、コピーもできる」ということです。

自民党の高木国対委員長は、“JR無料パス”について、「辞められるときには、きちっと返納してお辞めになるということは最低でも必要」と述べました。

山下容疑者の“お膝元”岐阜・中津川市で街の人に話を聞くと…

岐阜県民
「怒りを通り越していますね。情けない」

調べに対し、山下容疑者は「これまでの経験からバレないと思った」と容疑を認めているということで、警察は2010年に落選して以降、不正乗車を繰り返していたとみて調べています。
(2022年5月10日放送「news zero」より)

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