【独自】横浜港“違法釣り人”の驚くべき実態・・・船賃3000円で“立ち入り禁止”防波堤へ(2022年5月10日)

【独自】横浜港“違法釣り人”の驚くべき実態・・・船賃3000円で“立ち入り禁止”防波堤へ(2022年5月10日)

【独自】横浜港“違法釣り人”の驚くべき実態・・・船賃3000円で“立ち入り禁止”防波堤へ(2022年5月10日)

 最長10連休となった、今年のゴールデンウィーク。東京湾に浮かぶ防波堤には、立ち入りが禁止されているにもかかわらず、多くの違法釣り人の姿がありました。

 釣り人たちは、地続きではない防波堤にどのようにして行ったのでしょうか。取材すると、驚くべき実態が明らかになりました。

■一体どこから・・・“違法釣り人”多数

 取材班が向かったのは、横浜ベイブリッジから2キロほどの場所。前方の防波堤に、釣り人の姿が見えます。陸のほうから見ると、道が続いていない場所です。海のなかに、ポツンとあるような形です

 釣り人たちが集まる防波堤。よく見ると、途中で途切れていて、陸地とは繋がっていません。

 5メートル程でしょうか。高さがあるので、落ちてしまうと危険です。身を前に出して釣りをしている人もいます。防波堤は、段のようになっています。なかには、上の高いところに登って釣りをしている人もいます。非常に足場が狭いです。

 「ここまで、どうやって来た?」という問いに、釣り人たちは以下の様に答えました。

 釣り人:「船」「あの、渡し舟」「(Q.ここに来るには船しかない?)船しかない」「(Q.陸からは来られない?)来られない」

 船に乗って防波堤まで来たという釣り人たち。

 釣り人:「(Q.ここ立ち入り禁止となっているが?)はぁ」

 赤い文字で大きく書かれた「立ち入り禁止」の文字。万が一、海に落下しても、簡単には上がれそうにありません。

 防波堤を管理する横浜市港湾局は、この場所での釣りは認めていません。

 立ち入り禁止の防波堤。すぐ向かい側には、市が設置している海釣り施設があります。

 釣りができると認められている防波堤では、釣り人と海の間に、落下しないように柵があるのが分かります。落下防止の柵が付けられた防波堤では、多くの人が釣りを楽しんでいます。

 しかし、違法釣り人たちは、市の海釣り施設には目もくれず、お金を払ってまで危険な防波堤に渡っていました。

 釣り人:「(Q.ここに渡るのにいくらかかるんですか?)3000円」

 防波堤への渡し舟は1人3000円で利用できるといいますが、なぜ、そこまでして危険な防波堤を選ぶのでしょうか。

 その理由は・・・。

 釣り人:「(それは?)カサゴ」「(Q.あと他に、何が釣れる?)クロダイ」「クロダイ。12年くらい(通っている)」「クロダイだと50センチくらい、こんなくらい」

 刺身や煮つけなどで人気のクロダイ。この防波堤は、クロダイが釣れる貴重なスポットとして、釣り人の間で有名だといいます。

 しかし去年、この立ち入り禁止エリアでは、釣り人が海に落ちる事故が発生。1人が死亡しました。

 釣り人:「(船が)渡してくれるから、いいもんだと思って」「立ち入り禁止だったらでも、船来られないんじゃないですか?」「俺らは、来られるっていうのは、あれしてる」「(Q.ただ書いているんですよ『立ち入り禁止』って)船の会社が、いけないんじゃないですか?」

 取材を続けていると、1隻の船がきました。まさに、防波堤に釣り人を運ぶ船です。

 10人ほどの釣り人が船に乗っています。釣り人が、防波堤に乗り上げました。

 私たちが撮影していることに気が付くと、取材班の近くを通り過ぎていきました。

■渡し舟業者を取材も・・・“拒否”

 防波堤の上に釣り人がいます。この日は、雨風が強くて、危険です。

 釣り人:「(Q.ここ立ち入り禁止ですが?)船代渡してるから・・・」「(Q.ライフジャケット着けていますか?)あっちに」

 さらに、港へ戻る途中でも・・・。

 釣り人:「(Q.立ち入り禁止なんで、気を付けて下さい)はいはい」「(Q.何時ごろまでいるんですか?)(午後)5時くらい」

 違法な釣り人たちは、渡し舟で防波堤まで来ているといいます。

 取材を進めていくと、渡し船を運航する業者が釣り人を運んでいる防波堤は、9カ所にも及ぶことが分かりました。

 横浜市内の港から、釣り人を各地に運んでいるようです。

 番組は、違法な釣りを手助けしている形となっている業者に取材を申し込みましたが・・・。

■港湾局「立ち入らないで」

 違法釣り人に加え、放置されたごみがあります。無法地帯ともいえる状態になっていることについて、防波堤を管理する港湾局も対応に苦慮しています。

 横浜市・港湾局担当者:「防波堤は波を防ぐ施設で、元々人の立ち入りを想定していない。立ち入らないようにお願いしたい。荒天時とかはですね、高波など危険が伴うので、パトロールの際の負担になっています。立ち入り禁止の場所にいる釣り人に、注意をしなければいけない。(本来は業務外のため)負担になってくる」

 神奈川県警によると、こうした防波堤での釣り行為は不法侵入、軽犯罪法違反にあたるとして、去年は検挙者も出ています。

 今後も、取り締まりを強化していく方針だとしています。

 刑事事件に詳しい弁護士法人プロテクトスタンスの湯山亮介弁護士によると、渡し舟を運行する業者も、違法行為を“幇助(ほうじょ)した者”として、「釣り人と同じように軽犯罪法違反にあたる可能性がある」ということです。

(「グッド!モーニング」2022年5月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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