【山梨・道志村】新たに「長袖ハイネック」と人骨らしきもの発見 母「言葉になりません」

【山梨・道志村】新たに「長袖ハイネック」と人骨らしきもの発見 母「言葉になりません」

【山梨・道志村】新たに「長袖ハイネック」と人骨らしきもの発見 母「言葉になりません」

子どもの頭の骨が見つかった山梨・道志村で4日、新たに服と人骨のようなものが見つかりました。衣類は、近くのキャンプ場で行方不明になった小倉美咲さんのものと似ているといいます。母のとも子さんは、「正直言葉にならない」と明かしました。
■女児の母「絶対に諦めません」
「警察から先ほど電話で、新たに美咲が着ていたような服と骨のようなものが出てきたと連絡があり、正直言葉になりません。電話の後しばらく放心状態で涙が止まりませんでしたが、私は絶対に諦めません」

2019年、山梨・道志村のキャンプ場で行方が分からなくなった小倉美咲さん。母のとも子さんは4日、今の思いを明らかにしました。

4月23日、子どもの頭の骨が山梨・道志村で見つかりました。その後、山梨県警などが遺留物を捜索。4日も約40人態勢で、骨が見つかった周辺を重点的に捜索しました。そして新たに、人の骨のようなものと、黒色とみられる長袖のハイネックが発見されました。
■行方不明当日は「黒の長袖シャツ」姿
キャンプ場で友人を追いかけた後、行方不明になった当時小学1年生の美咲さん。行方が分からなくなった当日の写真には、黒の長袖シャツに青っぽいジーパン、エメラルドグリーンのスニーカーを着用している姿が写っています。

警察によると、4日に見つかった衣類はサイズは分かっていないものの、美咲さんが当時着ていたものと似ているといいます。

キャンプ場から東に約600メートル離れた枯れた沢で、子どもの頭の骨が見つかって以降、4月28日には約200~300メートル上流で、美咲さんの靴と酷似した右足の運動靴を発見。29日には、対となる左足の運動靴と、片方の靴下が見つかっていました。

4日、人の骨のようなものと長袖のハイネックが見つかったのも、この周辺でした。靴の発見場所からすぐ近くといいます。
■現場へ何度も…母「捜し続ける」
美咲さんの行方が分からなくなって2年7か月になります。2019年9月、とも子さんは涙を流しながら心境を語っていました。

「私があの時、ちゃんと一緒についていてあげていたらと、悔やんでも悔やんでも悔やんでも悔やみきれないほど、後悔しています」

「この山は多分ほとんど全部、斜面も全部下りて探しました。でも見つかりませんでした。楽しそうに走っていったので…。こんなことになるとは思いませんでした」

とも子さんは頭の骨が見つかった4月23日以降も、現場を度々訪れています。

28日には美咲さんお気に入りのぬいぐるみを手に、「そこに人骨があったということは確かなので、やはりいろんな思いがこみ上げてきて、この場に立った時に涙があふれてしまいました」と話していました。

キャンプをしている人に「気になることがあったら情報提供いただきたいです。ご協力お願いします」とチラシを配りました。なんとか娘の手がかりを得たいと、情報提供を呼びかけてきました。

運動靴が見つかったことを知った次の日、29日も現場を訪れました。

「美咲のものだと信じたくありません。美咲が自分の元に必ず元気に戻ってきてくれると信じているので。美咲も絶対同じ思いで帰りたいと…。家に帰りたいと…思っていると思うので…。見つかるまで捜し続けたいと思います」
■靴下発見で「あ、美咲のものだな」
3日は、左足の靴について「もう一方の(左足の)靴の方が、多少落ち葉の中にあったということで、汚れが多くついていて、ぼろぼろしている状態も見られました。ただそのような状態でも、美咲の履いていたものの片方だと分かるような状態でした」と話しました。

靴下については「美咲が持っていた柄と同じ、ピンクのウサギの柄の靴下。(美咲は)動物が好きだったので、動物の柄の靴下がたくさん家にあったもので。『あ、美咲のものだな』という風に私の中では思いました」と語ったとも子さん。

「これが娘を見つけるきっかけになるんじゃないかと強く願っていますし、私たちの希望は、美咲が生きて無事に私たちの元に戻ってくることなので。それが、その願いが叶うように私も祈りながら、活動を続けていきたいと思っています」
■消防団、当時キャンプ場周辺を何度も捜索
道志村の山中では約2年半にわたり、のべ5200人以上(去年9月21日時点)が捜索に当たりました。捜索に参加した消防団員によると、骨などが次々と見つかっているのは、当時何度も捜した場所だといいます。

道志村の消防団長は「ここはね、川に下りるところが斜面がきついんですよ。急な斜面で。ロープを使ったりもしましたし、気を付けて下りるようにはして。みんなで声かけながら」と振り返ります。消防団は、キャンプ場の半径3キロ以内を何度も捜索していました。

団長
「うーん、本当に…。なんというかなあ、信じられないっていうか…。あんだけ大人数で捜して、毎日2週間、一生懸命。それでも見つからない 。考えられないという感じですね」

4日、警察から連絡を受けたとも子さんは「この2年7か月、ずっと美咲が無事に戻って来ることを神様に願い続けてきました。必ず神様が美咲を守ってくれて、私の元へ無事に帰してくれると信じています」と胸中を明かしました。

4月に見つかった子どもの骨は、死後数年が経過していました。警察はDNA鑑定を進めてきましたが、5月2日に「個人が特定できるだけのDNA型が見つからなかった」と発表していました。血縁関係を調べる「ミトコンドリアDNA型鑑定」が進められています。

【情報提供先】山梨県警 大月警察署 0554-22-0110

(2022年5月5日放送)

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