【解説】ロシア 「供給停止」で強気どこまで?……天然ガスでEUと“我慢比べ” 専門家「銃口を突きつけ合っている状態」

【解説】ロシア 「供給停止」で強気どこまで?……天然ガスでEUと“我慢比べ” 専門家「銃口を突きつけ合っている状態」

【解説】ロシア 「供給停止」で強気どこまで?……天然ガスでEUと“我慢比べ” 専門家「銃口を突きつけ合っている状態」

ロシアが、東欧2国への天然ガス供給を停止しました。輸出先の7割以上がヨーロッパというロシアにとってもリスクがあるなか、石油の輸入禁止を目指しているEU(ヨーロッパ連合)をけん制する狙いがありそうです。EUも天然ガスの融通を「準備してきた」として、一歩も引きません。

■「供給停止」でロシアのリスクは?
有働由美子キャスター
「ロシア国営のガス会社が、ポーランドとブルガリアに対して天然ガスの供給を停止しました。ロシアは厳しい経済制裁が科されている中ですが、やはり資源を握っているロシアは強気ということでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「実はロシアにとっても、リスクがあることなのです。ロシアの天然ガスはパイプラインで輸出するスタイルが主流で、輸出先の75.5%(JOGMEC、2020年)がヨーロッパです。他の国に輸出先を変えようとしても、10年、20年かけてパイプラインを敷き直さないといけないため、そう簡単にはできません」

■ロシア、EUの足並み乱す狙いか
有働キャスター
「それでもあえて、なぜ止めたのでしょうか?」

小栗委員
「ヨーロッパ政治に詳しい慶応義塾大学の鶴岡路人准教授によると、EUは、ロシアからのエネルギー購入は戦争継続の資金を提供するのと同じだとして、まずは石油の輸入禁止を年内に実現する、そのためにも、EUの中で石油を融通し合う仕組みを作ろうとしています」

「ロシアにとっては、石油が売れなくなるのは大きな損害になると神経を尖らせていることもあり、EUの足並みを乱そうと、ロシアへの依存度が高い天然ガスの供給停止を打ち出し、けん制したという側面もあるようです」

■EU引かず…「融通の準備してきた」
有働キャスター
「どちらにとっても相当、痛みを大きく伴います」

小栗委員
「確かにそうですが、EU代表のフォンデアライエン委員長は、天然ガスをEU内で融通し合うメカニズムについては『準備してきた』として、一歩も引かない姿勢を示しています」

「鶴岡准教授は『両者の我慢比べになっている。お互い銃口を突きつけ合っているような状態だ』と話しています」

■資源の依存…日本どうする?
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「今後どうなってしまうのか心配です。1か国だけに依存してしまうと、何かあった時のリスクが大きくなるので、エネルギーや食料は、今後どうしていくのか、ヨーロッパだけではなく、日本もきちんと考えないといけないなと思いました」

有働キャスター
「日本でも電気料金やガス料金は、ものすごく高くなっています。この戦争が私たちの生活につながっているということを忘れずにいたいです」
(2022年4月28日放送「news zero」より)

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