ロシア軍侵攻2か月 米政府高官キーウ初訪問の狙いは?【News23】|TBS NEWS DIG

ロシア軍侵攻2か月 米政府高官キーウ初訪問の狙いは?【News23】|TBS NEWS DIG

ロシア軍侵攻2か月 米政府高官キーウ初訪問の狙いは?【News23】|TBS NEWS DIG

ロシアのウクライナ侵攻から2か月が経ちました。ロシア側の攻撃が続き、戦闘の長期化が懸念されます。こうしたなか、アメリカの政府高官が初めて首都キーウを訪れました。アメリカの狙いとは?

■ウクライナ侵攻2か月 各地で迎えたイースター

増尾聡記者
「侵攻からちょうど2か月。ウクライナではイースターをお祝いする日で、教会には避難してきている方々など多くの方が集まってきています」

司祭
「平和なウクライナ、平和な空が訪れますように」

つかの間の休息は、ウクライナ各地でも・・・。

ブチャの司教
「私たちは爆撃と砲撃の下、涙、悲しみ、嘆きと共に生きています。しかし希望の光が必要なのです」

看護師のような格好で兵士にイースターケーキを配る女性の姿も。彼女たちは・・・。

“♪~栄光あれ私の祖国 英雄のことを忘れないで 聖地 勝利した5月 ロシア~”

親ロシア派兵士の妻らで結成された「ビクトリーシスターズ」のメンバーたち。ケーキを受け取っているのはロシア側の兵士です。

ロシア側の兵士
「兵士にとってお祝いの言葉は、少しでも士気を高めるために大事です」

モスクワでもイースターのミサが行われました。十字を切るのはロシアのプーチン大統領です。プーチン氏は先週、マリウポリで最後の砦となっている製鉄所を封鎖するよう指示しました。

■マリウポリ“最後の砦”の新映像公開 「イースターでも空爆が・・・」

その製鉄所の地下の新たな映像が公開されました。

兵士
「きょうは(イースターの)復活祭の日ですが、空爆が続いています」

女性
「ええ、朝はひどかったです、特に朝7時ごろが」

明かりが乏しい地下では、反射板を有効活用しているようです。毛布をめくると、青いビニールを巻き付けた子どもの姿が。

母親
「おむつがないので自分で作りました。子どもの肌が赤くなって、あせもになっています」

女性
「大勢の人が亡くなっているのにロシア軍は私たちを“解放する”と言う。いったい誰から解放するというのか」

■ロシア主張の“解放”は「でっち上げ」東部出身の女性語る

避難者が口にした「解放」という言葉。プーチン大統領に対する、あてつけです。
 
プーチン大統領
「マリウポリの、解放作戦は成功した。おめでとう」

そもそもプーチン大統領は、独立を一方的に承認した「ドネツク人民共和国」などの“親ロシア派”の地域を、ウクライナから解放するとの理由で侵攻を始めました。しかし・・・。

ドネツク出身 ピスクノーワ・オクサーナさん
「解放でも何でもないです。そもそもなんの圧力もない。でっち上げた話で、誰も苦しんでいないのに解放するなんて、本当にとんでもない話です」

「解放はでっち上げ」だと訴えるのは、ドネツク出身のオクサーナさんです。

親ロシア派の武装勢力は2014年、ロシアの支援を受けて突如「ドネツク人民共和国」を名乗りました。

ドネツク出身 オクサーナさん
「2014年に急に一晩にして状況ががらっと変わって、どこからか知らない軍服を来た人たちが出てきて市の庁舎を占領して、見たことのない“国旗”が出てきて、それが『ドネツク共和国』だとかって」

――周りに親ロシア派の住民はいたか?

ドネツク出身 オクサーナさん
「ほぼいないですね。現地の人たちも住民が、何が独立、何がドネツク共和国かって、不思議に思っていた。例えば市庁舎を占拠する人たちの喋る言葉、地元の人から聞いて『違うよ』って」

「ロシアの侵攻を自分たちのこととして国際社会は向き合ってほしい」。オクサーナさんはそう訴えます。

ドネツク出身 オクサーナさん
「世界が、ロシアにウクライナの侵攻を許したら、ロシアが次にどんどん進むので、次はモルドバなのか、ポーランドなのか。それ(侵攻)がどんどん進むと思います」

■米高官キーウ初訪問 軍事資金400億円超を支援へ

一方、首都キーウにいるゼレンスキー大統領の元をアメリカのブリンケン国務長官らが訪れました。

ブリンケン国務長官
「世界中があなたをビデオで見慣れているが、直接会うのはやはりうれしいですね」

この会談でアメリカ側は3億2200万ドル、日本円で410億円を超える軍事資金の支援を表明しました。

小川彩佳キャスター:
ブリンケン国務長官らがキーウを訪問しましたけれども、これにはどんな狙いがあるのでしょう?

星浩コメンテーター:
アメリカ側は実は、人工衛星を使って詳細にロシア軍の動きを把握しているんです。それに基づいて詳細な報告をしたと思われます。ブリンケン長官の方は、アメリカはこれからNATOと一緒になって長期戦を見越して相当大規模な経済支援をしますよと。一方、オースティン長官は、“りゅう弾砲”と“ドローン”を組み合わせて、最新鋭の武器を供与すると言っているので、ロシアは本当に気が気じゃないと思います。
プーチン大統領がこれから長期戦覚悟でさらに進めてくるのか、それとも5月9日の戦勝記念日でひと区切りという判断をするのかどうか。その辺の判断がこれから山場になってくると思います。

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