「店に行くたび値上がり」制裁下のロシアで20年ぶりインフレが国民生活直撃…ウクライナ侵攻2か月|TBS NEWS DIG
2か月前にウクライナに侵攻したロシア。来月の第2次世界大戦の「戦勝記念日」を前に攻勢を強めますが、国内は欧米諸国の制裁などの影響で20年ぶりのインフレの波が国民生活を直撃しています。
19日のモスクワ郊外。来月9日の「対ドイツ戦勝記念日」に向けた軍事パレードのリハーサルが行われていました。空にはウクライナ侵攻を支持するシンボル「Z」を形作りながら飛ぶ戦闘機が。
ロシア プーチン大統領
「マリウポリ解放のための軍事作戦は成功した。おめでとう!」
21日にはウクライナ南東部の要衝マリウポリを事実上制圧したと主張したプーチン氏。ロシアは戦勝記念日に対ウクライナでの「戦果」をアピールする構えで、マリウポリの市長顧問は軍事パレードを計画しているとの情報があるとSNSで明かしています。
政府系の「世論基金」が行った最新の世論調査では、プーチン大統領を「評価する」と答えた人は77パーセントと侵攻前(64パーセント)から上昇。
モスクワ市民
「私はプーチン大統領が好きです。彼を支持します」
「Z」マークはモスクワのいたるところで目に付き、「Z」グッズを販売する店まで。
モスクワ市民
「学校の中や車に貼っているのを見ます」
ただ気になる現象も起きています。
実はプーチン氏を「評価する」という人の割合は前の週と比べ5ポイントマイナスと侵攻後、初めて大きく下がっていたのです。
背景にあるとみられるのが、「制裁による影響」です。
モスクワ市民
「店に行くたびに、何かが値上がりします。砂糖もひまわり油も値上がりしています」
8日時点のロシアのインフレ率はおよそ17.5パーセントと20年ぶりの高水準。品不足までは起きていないものの、砂糖の値段は今年に入って1.5倍になっています。
一方で、プーチン大統領は。
ロシア プーチン大統領
「対ロシア政策は失敗だったと確信を持って言うことができる。経済電撃戦は失敗した」
欧米の制裁は失敗だと強気を崩しませんが、同時に「インフレの波に対応できるようにしなければならない」と国民生活への影響を認めざるを得ない事態となっています。
さらに外国企業の相次ぐ事業停止などでモスクワだけで20万人の失業者が出るとの見方もあります。
モスクワ市民
「8月にならないと本当の制裁の影響は見えてこないと言われています」
IMF=国際通貨基金の見通しでは今年のロシアの成長率はマイナス8.5パーセント。ロシア経済のさらなる混乱も予想されています。
ロシア ラブロフ外相
「新しい段階が始まっている」
ウクライナでの軍事作戦の第二段階が始まったとするロシア。
軍高官は「第2段階の目標はウクライナ東部と南部の制圧だ」と表明していますが、ウクライナ側も徹底抗戦の構えを崩していません。
国内がインフレで疲弊する中でロシア側のダメージも確実に蓄積されることになります。
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