東部へ“大規模攻撃”・・・ドンバス少女の詩「ロシア誇り」プーチン大統領「素晴らしい」(2022年4月21日)
ロシア国防省は、開発中の新型大陸間弾道ミサイル・ICBMの発射実験に成功したと発表しました。ウクライナを支援する欧米を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられています。
■製鉄所に民間人1000人超 「人道回廊」は・・・
ウクライナ軍のアゾフ連隊が日本時間20日夜、SNSに公開したマリウポリのものとされる動画。絶え間なく続く砲撃と、破壊の限りを尽くされた街です。
そのマリウポリで“最後の砦(とりで)”といわれているのが、アゾフスタリ製鉄所です。
ロシアは、日本時間の20日午後8時以降に、ここで抵抗を続けるウクライナ兵に投降するよう迫っていました。
また、アゾフスタリ製鉄所の地下には、子連れの女性や高齢者など、1000人を超える民間人が避難しているといわれています。
ウクライナのベレシュチュク副首相は、こうした人々を避難させるために、日本時間の20日午後8時に「人道回廊」を設置することで、ロシア側と合意したと発表しました。
製鉄所の周辺では、避難を始める人も見られましたが、ウクライナの副首相は「人道回廊は計画通りに機能はしなかった」と発表しました。
■ロシア 製鉄所に“地中貫通弾”使用か
アゾフスタリ製鉄所周辺で武器を携え、警戒しているのは、親ロシア派の兵士。ロシアメディアが同行取材した映像です。
映像で確認する限り、無傷の建物は見当たりません。親ロシア派の兵士は、次のように話します。
親ロ派兵士:「爆発が見えるでしょう。これも、敵がやっていることだ。アゾフスタリのやつらの仕業だ」
一方、ウクライナ側は、多くの市民が地下シェルターに避難しているにもかかわらず、ロシア側がある兵器を用いて、攻撃していると主張しています。
ポドリャク大統領府顧問(ツイッターから):「ロシアは、アゾフスタリ製鉄所に地中貫通弾を落とし続けている。世界は子どもたちへの殺人行為を見ながら、沈黙を続けている」
地中貫通弾は、地下に到達した後に爆発し、地下施設を破壊する兵器です。
日本時間21日未明に会見したゼレンスキー大統領は、マリウポリの状況について、次のように語りました。
ゼレンスキー大統領:「マリウポリにいる軍隊に、数百人の負傷者が委ねられている。彼らは市民らを守ろうとしているのに、命を落としている。決して大げさに言っているわけではなく、正確な数字は分からないが、私が知る限り、彼らの後ろには、女性や子どもを含む1000人程度の市民がいる」
■少女が詩を披露「ロシアを誇りに」
ウクライナ東部への大規模な攻撃を始めたとされるロシア。一方、プーチン大統領はイベントに出席しました。
東部ドンバス地方出身だという少女から、次のような詩が披露されました。
少女:「私は、日の出る地方に生まれた。草原がカーペットになる所。私はドンバスの娘。ルガンスクの大地の娘。聖なる英雄の地方です。私はロシア人で、ロシアを誇りに思っています」
プーチン大統領:「素晴らしい詩をありがとう。本当に素晴らしい。この8年間、“ルガンスク共和国”では爆撃が続き、住民はつらい状況にあった。ドンバス・ルガンスクの悲劇が、ロシアに特別軍事作戦をさせたのだ」
■欧米に警告か・・・“新型ICBM”実験成功
そのプーチン大統領が、オンラインで視察を行ったのは、大陸間弾道ミサイル「サルマト」の発射実験です。
ロシア国防省は、北部のプレセツク宇宙基地から発射され、極東のカムチャツカ半島の標的に命中したと発表しました。
プーチン大統領は、「サルマトは、ロシアを脅迫する者の考えを改めさせるだろう」と述べ、欧米を強く牽制(けんせい)しました。
また、「サルマトは、速やかな実戦配備が可能」だと強調し、「現代のすべてのミサイル防衛システムを突破できる」と警告しています。
日本の防衛省の防衛白書によりますと、サルマトは射程に事実上の制限がなく、南極経由でも、北米を攻撃できるとされています。
(「グッド!モーニング」2022年4月21日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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