英フィッシュ&チップス、仏ではバゲットが値上げ…ウクライナ侵攻の影響で世界で物価高騰 |TBS NEWS DIG
世界各地でも値上がりの波が押し寄せています。背景にはウクライナ情勢があるのですが、そんななか、IMF=国際通貨基金は世界経済の今年の成長率を3.6%に引き下げています。
イギリス・ロンドン。店でカリッカリの衣にナイフを入れるとなんとも食欲を誘う音が。
記者
「美味しい。きょうのフィッシュはコッド、日本でいうとタラだそうです」
イギリスに行けばどんな町でも必ず見つかる代表的な庶民食フィッシュ&チップス。農地で使われる肥料の多くはロシア産のため、ジャガイモの仕入れ値は2割から3割ほど高騰し、さらに。
フィッシュ&チップス店 オーナー
「(油の)仕入れ値は倍になった。去年は20ポンド、今年は40ポンドだ」
小麦の生産が盛んなウクライナへロシアが侵攻した影響などで輸入はほぼ完全にストップ。1年前と比較するとサラダ油や小麦粉の仕入れ値はおよそ倍になっています。
この店のオーナーは一食、日本円にして1200円ほどで販売している店頭価格を上げるしか存続の道はないと言います。
フィッシュ&チップス店 オーナー
「この状況が続いたらもう店を閉めるしかない。何をしたら良いのか分からないよ」
値上げの波はフランスでも。
記者
「フランスの食卓に欠かせないのがパンですが、バゲットも値上げを決断する店が増えています」
パリ中心部にあるこちらのベーカリー。安価でフランスを代表するパン・バゲットを1ユーロ(139円)から1.1ユーロ(153円)に1割値上げします。同時にほかのパンも値上げすることを決めました。
ベーカリー オーナー
「ウクライナ軍事侵攻でバターと卵、それに油が高くなっています」
電気代はこの2か月で15%アップ。パンの価格の維持はもう限界だと話します。
記者
「ブロードウェイのネオンや摩天楼の夜景が光り輝くニューヨーク。いま電気代が高騰しています」
ニューヨーク市民
「かなり高い」
「私の電気代は3倍。だから私が仕事に行く前に冷蔵庫以外の電気を全部消し、他のすべてのプラグを抜いたままにする」
ウクライナ侵攻後、世界有数の天然ガス生産国であるロシアからの輸入をアメリカが制裁で禁止したことなどから、天然ガスの価格は今年3か月ですでに50%も上昇しているのです。
店も消費者も物価高に悲鳴をあげるなか、IMF=国際通貨基金は19日に公表した最新の世界経済見通しで、今年の成長率を3.6%に引き下げました。前回1月から0.8ポイント下方修正したのですが、ウクライナ情勢が長期化すれば世界経済がさらに下振れする可能性もあり、私たちの生活にも影響が出始めています。
▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://ift.tt/BZNuHmX
▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://ift.tt/5xzwZt3
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://ift.tt/woqV8Ws
コメントを書く