ロシア軍 東部の攻勢強化 首都・キーウで劇場再開|TBS NEWS DIG

ロシア軍 東部の攻勢強化 首都・キーウで劇場再開|TBS NEWS DIG

ロシア軍 東部の攻勢強化 首都・キーウで劇場再開|TBS NEWS DIG

ロシア軍はウクライナ東部への攻勢を強め、ゼレンスキー大統領は戦争の第2段階に入ったとしています。一方、首都・キーウでは脅威が続く中でも中止となっていた劇場での公演が再開されました。

日本時間のきょう未明、ウクライナのゼレンスキー大統領は。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシア軍は長い間準備してきた“ドンバスの戦い”を開始したと言える」

公開したビデオメッセージで、ロシア軍がウクライナ東部ドンバス地方の完全制圧に向けた新たな攻撃「ドンバスの戦い」を始めたと明らかにしました。

ゼレンスキー氏は「どれだけ多くのロシア兵が攻めてこようとも我々は戦う」と徹底抗戦の姿勢を強調しています。一方、北部の首都キーウ。脅威が続く中でもなんとか日常を取り戻そうという市民の姿が。

記者
「キーウには人の姿も出てきまして、このようにベンチに腰をかけてお茶を楽しむ人や、こういったコーヒー屋さんには人の列もできています」

ロシア軍がキーウ近郊から撤退して3週間。街は少しずつ日常を取り戻しつつあるようにも見えます。しかし。

実は15日からロシア軍はキーウやその周辺へのミサイル攻撃を再開させています。2日続けて軍事施設への攻撃が確認されるなど、再び市民生活への影響が懸念されているのです。

市民
「いまは少し落ち着きました。だいぶね。前よりは安全だと思います」

「常に怖いです。ウクライナでは比較的安全な場所もありますが、完全に安全な場所はどこにもありません」

こうした状況でも首都の劇場では「復活」とも言える動きがありました。

記者
「キーウでは劇場での公演の再開も始まりました。きょうはこのように超満員です」

舞台の公演が再開されたのです。ただ、開演前のアナウンスでは。

劇場アナウンス
「観客の皆様。空襲警報の場合、地下鉄の駅にある避難所に移動してください。サイレンが鳴った場合は駅に避難してください」

この日の公演は、第二次世界大戦下での男女の許されざる恋を描いた作品。150を超える席は超満員で、観客たちは舞台を見つめていました。チケットの収益は、ウクライナ軍に寄付されるということです。

「ウクライナに栄光あれ!」

2時間ほどの公演が終わると、観客は総立ち。ロシアの軍事侵攻のため、公演の練習はオンラインで続けてきたという出演者には割れんばかりの拍手が送られていました。

観客
「素晴らしかったです。(劇場のおかげで)私たちは少し不安な気持ちを忘れることができて、人生は(戦争の)前のように戻ることができると感じられました」

観客
「戦争の時にこうした公演はとても大切です。家に閉じこもり暗いニュースもあるし、ストレスがたまるので」

爆撃音が響く街での芸術活動。舞台監督はこんな願いを込めています。

舞台監督
「劇場は人が一時的に戦争を忘れることのできる場所です。そして、戦争が始まるまでに我々が感じていた共感や愛情、優しさといった感情を感じて欲しいです」

しかし、侵攻前の状態にはほど遠いのがウクライナの現実。南東部、マリウポリではロシア軍の包囲が続いています。

「アゾフ連隊」の指揮官
「アゾフスタリ製鉄所には数百人の市民が避難している。全年齢の子どもたち、女性、高齢者、マリウポリを守る人々の家族もいる」

戦闘に参加するウクライナの軍事組織「アゾフ連隊」はSNS上で拠点とする製鉄所の内部とされる映像を公開。マリウポリ市議会によると、この製鉄所の地下シェルターには1000人を超える市民が避難しているといいます。アメリカ国防総省は18日、ロシア軍がウクライナの東部と南部で部隊を増強したことを明らかにしていて、ロシア軍による本格的な攻勢は勢いを増し、市民を含む多くの犠牲が懸念されています。

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