艦長死亡か・・・「モスクワ」沈没で食い違う主張 ロシアの報復攻撃に懸念(2022年4月16日)

艦長死亡か・・・「モスクワ」沈没で食い違う主張 ロシアの報復攻撃に懸念(2022年4月16日)

艦長死亡か・・・「モスクワ」沈没で食い違う主張 ロシアの報復攻撃に懸念(2022年4月16日)

 ロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」の沈没を巡り、新たな矛盾でしょうか。ロシアは死者はいなかったと主張していますが、ウクライナ内務省の顧問は艦長が死亡していたと明らかにしました。

 ロシアが一方的に支配したクリミア半島では、追悼式が行われていました。

 予備役、セルゲイ・ゴルバチョフ氏:「勝利があり、悲劇があり、記憶は残る」

 追悼式で人々が花を手向けていたのは、沈没したロシアの黒海艦隊のモスクワでした。

 予備役、セルゲイ・ゴルバチョフ氏:「モスクワは私たちの力、希望。90年代の艦隊の復活を象徴するものでした」

 ロシア正教会、ゲオルギー・プロヤコフ長司祭:「旗艦が失われることは20年以上、そこに仕えた何万人もの人々にとって悲劇なのです。将校にとっても、船員にとっても悲劇なのです」

 モスクワの沈没を巡っては、ロシアとウクライナの主張は大きく食い違っています。

 ロシア国防省は火災によって弾薬庫が爆発し、港へ曳航(えいこう)中に荒れた海が原因で沈没したと発表しています。乗組員は全員、付近のロシア艦に退避したとしています。

 これに対し、ウクライナ軍は新型の対艦ミサイル「ネプチューン」で攻撃。2発が命中したと発表。

 ウクライナ内務省顧問はテレグラムでモスクワの艦長、アントン・クプリン大佐が爆発と火災が起きている間に死亡したと述べています。

 また、海軍の最新情報を扱うネイバルニュースはツイッターで、当時の黒海の風速は7.2メートルほどで波の高さも約1メートルだったとし、「嵐」とは程遠かったと伝えています。

 一方、ワシントンポストによりますと、アメリカ国防総省の高官はモスクワはウクライナ軍によるミサイル攻撃2発を受け、撃沈したとの見解を新たに示したといいます。

 こうしたなか、懸念されるのはロシア軍による報復攻撃です。

 首都キーウや南部のヘルソンでは大きな爆発が起きたと現地メディアが伝えていて、報復攻撃の可能性があります。

 ウクライナ国防省によりますと、東部ハルキウでもロシア軍による砲撃によって被害が拡大し、7カ月の乳児を含む10人が死亡し、35人がけがをしました。

 報復攻撃の予告なのでしょうか・・・。ロシア国防省は15日、一般市民57人が犠牲となった「クラマトルシク駅と同様の凶悪な挑発をウクライナが準備をしている」「ハルキウのロゾワ駅に集まる避難民をウクライナが、まもなく攻撃する予定だ」と発表しました。

 今後、ロシア軍の偽旗作戦が実施される懸念が高まっています。

 また、南東部マリウポリで14日、ロシア軍が初めて長距離爆撃機による爆撃を行ったとウクライナ国防省が明らかにしました。

 ロシアの侵攻から1カ月半余り。ウクライナから国外へ逃げる避難民の数は約480万人に増え、そのうちポーランドには半数以上の約270万人が避難しています。

 私たちがポーランドで出会ったのは、傷跡が痛々しい親子でした。

 ウクライナから避難する親子、母・スベトラーナさん(43):「(Q.目をどうされましたか?)爆撃の際に破片が全身に当たって、目に当たって、目を失いました」

 スベトラーナさんはチェルニヒウの学校で働いていたそうですが、ロシアの攻撃が始まって授業はストップ。学校の建物を活用し、ボランティアセンターを開設しました。

 地下室はシェルターとして提供し、避難してきた人には食事を与えていたといいます。

 しかし、そんな学校をもロシア軍は爆撃してきたといい、50人もの人が亡くなったといいます。

 ウクライナから避難する親子、母・スベトラーナさん:「まだ、全身にガラスの破片があります。取り除けていないんです」

 ウクライナから避難する親子、娘・アニアさん(19):「検査のためウクライナの病院に行ったが、戦争で治療することは不可能だと言われました。今は、お母さんを助けるためにイタリアへ向かっています」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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