マリウポリの市民 “命がけの避難”の実態語る

マリウポリの市民 “命がけの避難”の実態語る

マリウポリの市民 “命がけの避難”の実態語る

ロシア軍はウクライナ南東部の要衝・マリウポリの完全掌握に向け攻勢を強めていますが、現地を逃れたマリウポリ市民はJNNの取材に対し「まだ多くの人が残っている」と訴えています。

マリウポリから避難してきたビクトリアさん
「これは悪夢です。私たちには素晴らしい暮らしがありました」

マリウポリに住んでいたビクトリア・シャポヴァロヴァさん(41)。2月下旬のロシア軍の侵攻直後、市の中心部から近郊に逃れていました。先月8日、市民らを避難させるための「人道回廊」が設置されると聞き、友人らを助けようと車で市内に向かいました。ところが。

マリウポリから避難してきたビクトリアさん
「私たちを入れてくれませんでした。『人道回廊なんかない』と言われました」

マリウポリ近郊に戻ったものの、電気やガスも止まるなど厳しい環境だったため、1週間後砲撃が少し収まった時に脱出を試みます。

マリウポリから避難してきたビクトリアさん
「そこは地雷が敷かれていたので慎重に運転する必要がありました。すると(地雷で)車1台が爆発して横倒しになっていました」

さらに検問所の近くでは。

マリウポリから避難してきたビクトリアさん
「砲撃が始まりました。私たちはパニックになりました。とても怖かったです」

周辺には同じように脱出を試みる市民らの車列ができていましたが、爆発や銃撃は続いたのです。3日かけて西部オデーサまで避難することができましたが、マリウポリの現状についてこう訴えます。

マリウポリから避難してきたビクトリアさん
「マリウポリはブチャの3倍か5倍も、ひどいことになるのではないかと思います。もうマリウポリには何も残っていない。マリウポリはもうないのです」
(15日11:04)

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