「年間570トン廃棄」フードロスの日・地球に優しい品々

「年間570トン廃棄」フードロスの日・地球に優しい品々

「年間570トン廃棄」フードロスの日・地球に優しい品々

4月14日は「ロスゼロの日」。まだ価値があるのにフードロスになってしまったものを「美味しく生まれ変わらせる」。そんな動きが各地で広がっています。

■バレンタインで余ったチョコレートで…

かわいいパッケージの中にはヘーゼルナッツやイチゴのドライフルーツがたっぷりのったチョコ「Re:Youトッピングチョコレート」。実はこれ、チョコも含めてバレンタインの時に、余ってしまった食材で作られたものです。

制作を手がけた文美月さんは、4月14日の「ロスゼロの日」制定の提案者。

株式会社ロスゼロ 文美月 代表取締役
「2月14日と3月14日っていうのがある意味チョコレートのロスが、出やすいということで、それを食べてもいいんじゃないかっていう日を作りたいなと。2月14日、3月14日、4月14日というテンポで覚えていただけるかなと思って」

現在1000億円以上の市場規模となっているバレンタイン。ただ全て売り切ることはできず、その一部がフードロスに繋がっているといいます。

そうしたチョコを美味しく食べる。今年1月に発売された「Re:You気仙沼みなといちご」(2,600円)は不揃いで出荷できなかった気仙沼産の「みなといちご」を使っています。まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「フードロス」が年間570トンも出ている日本。

■“もったいないアボカド”を使ったトースト

フードロスを少しでも削減するため、ニューヨーク発のカフェ・ディーン&デルーカでは、バナナでおなじみ「ドール」の規格外となった”もったいないバナナ”を使った「ジューシーバナナマフィン」(367円)を3月から販売(もったいないバナナの使用は4月30日まで)。

バナナ以外の規格外フルーツも何とかしたいと思い、第2弾として4月から販売を開始したのが“もったいないアボカド”を使った「アボカドトースト」(562円 モーニングのみ)です(もったいないアボカドの使用は4月30日まで)。

ディーン&デルーカカフェ 庄司優 エリアマネージャー
「傷や過熟などにより、規格外として廃棄されてしまうものなんですけど、まだ美味しくいただけるものもあって、名前のとおり“もったいないアボカド”というものですね」

もともとモーニングのメニューでアボカドトーストを出していたディーン&デルーカ。「少しでもフードロス削減に貢献できるなら」という思いから、凹んでいるものや小さすぎるもの、熟しすぎて柔らかくなったものを使用しています。

お客さん
「傷がついたアボカドみたいな印象は一切なく、むしろ熟しているからおいしい」

作り方は変えず、規格外のアボカドを使っただけ。本当だったら廃棄されるアボカドが美味しいトーストとなりお客さんの元へ。

ディーン&デルーカカフェ庄司優エリアマネージャー
「お客様がまずはおいしいと思って召し上がっていただくことが一番かなと思いまして、フードロス削減に、自然につながればいいなと思っています」

■フードレスキューランチ

一方、横浜市のレストラン。ランチタイムにお客さんが食べていたのは、トマトソースがたっぷりかかった豆腐と鶏肉で作られたハンバーグ。

このトマトソース、もとは変形したり、割れて傷がついたり、売り物にならなくなったトマトを調理。扱いに困っていた農家から安く購入しました。

お客さん
「トマトのソースは美味しかったです。味もハンバーグとマッチしていました」

お客さん
「食べている分には通常のものと変わりませんし、これからの時代、食品も大事に使っていくことが大事だと思います」

レストラン ユニバーサルダイニングONEでは、地元の生産者たちと協力し、フードロスを削減するための取り組みとして「フードレスキューランチ」を2021年12月から始めました。

地元のパン屋さんで売れ残ったパンを原価で買い取り冷凍保存。解凍後、水分を含ませ再び焼くことで、まるで、できたてふわふわなパンになります。

お客さん
「とてもこれがレスキューされているパンなんて思わないぐらい美味しいですし、種類がたくさんあるのが楽しいですね」

余ってしまったらどんなパンでも買い取るので、チョココロネや豆パンなどもランチで出ます。何が食べられるかはその日のお楽しみ。

ユニバーサルダイニングONE 幸野真也 シェフ
「多少安く仕入れができるので農家さんも食材があまらないし、お客さんに安く提供できることでウィンウィンな関係なのかな」

生産者もお店もお客も嬉しい「フードロス」メニュー。これからますます広がっていきそうです。

(14日21:53)

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