核のボタン? プーチン大統領の「黒いカバン」露出増えたその意図は?
ウクライナ侵攻後、初めて行った会見で、ブチャで起きたことは“フェイク”だと強調したプーチン大統領。その苛立ちの表れなのでしょうか。海外メディアがプーチン大統領の「黒いカバン」に注目しています。何度も目撃されている意図とは?
増尾記者
「ブチャの教会の敷地内にあるこちらでは、今日も遺体の運び出しが行われています。黒い袋に入ったご遺体が今、クレーン車で吊り上げられています」
キーウ近郊、ブチャでの民間人殺害。12日、侵攻後、初めて会見を行ったプーチン大統領は、“フェイク”だと語気を強めました。
ロシア プーチン大統領
「(シリアの)アサド政権によって化学兵器が使用されたと騒がれた後、それはフェイクだったことが判明した。ブチャでも同じ“フェイク”が起きたのだ」
この言葉からプーチン大統領の“苛立ち”が感じられると、朝日新聞・元モスクワ支局長の駒木氏は指摘します。
朝日新聞 元モスクワ支局長 駒木明義氏
「プーチン大統領は割と感情を表に出す方で、フェイクという強い言葉を使って苛立たしげに言葉を荒らげるような形で言っていましたので、制裁も強まる、ウクライナに対する武器供与もワンランク上がることになったことに対する不快感、苛立ちが伝わってきた」
その苛立ちの表れなのでしょうか。プーチン大統領がロシアの諜報機関FSB=連邦保安局の職員およそ150人を追放したという情報も。これはイギリスの調査グループの幹部がネットメディアに語ったもので、侵攻前のウクライナの状況について間違った情報を報告していたことが追放の理由だということです。
朝日新聞 元モスクワ支局長 駒木明義氏
「今回のウクライナ侵攻がもっとスムーズにいくと思っていた。おそらくそれは寄せられた情報に基づいて判断していたはずで、その通りにならなかった。思うようにいっていないことにプーチン大統領が非常に不満を募らせていることは事実」
プーチン大統領をめぐっては、イギリスの複数のメディアが“あるカバン”に注目しています。ベラルーシのルカシェンコ大統領と共に宇宙基地を視察したプーチン大統領。近くにいる軍人らしき男性が、黒いカバンを持っています。
ここにも…。ここにも黒いカバンを持つ人物が…。イギリスメディアは、この黒いカバンが、“核ミサイルの発射装置”ではないかと、指摘しているのです。実は、今月8日、プーチン大統領がロシア極右政党の党首の葬儀に出席した時にも黒いカバンを持つ男性が確認できます。
JNNでは、3年前、ロシアの博物館に展示されている核ミサイルの発射装置を取材していました。アタッシェケースの中には、「1」「2」と記されたボタンと、何も書かれていないボタン。その右側には、「送信」と書かれたボタンがあります。
大統領を含む3人がアクセスすることで起動できるといわれる“核のスイッチ”。ここへきて、黒いカバンが何度も目撃されている意味とは一体何なのでしょうか。
(13日23:57)
コメントを書く