市トップに詰め寄る市民も…“ロックダウン”上海で異例の事態
新型コロナの感染拡大で中国・上海では事実上のロックダウンが今も続いています。食料などの不足で不満も募らせた市民が、市のトップに詰め寄る異例の事態も起きています。
記者
「外に出ることはできたものの、スーパーやコンビニはほとんど閉まっています」
きのう、一部の区域で市民らの外出を認めた上海市。JNNのカメラマンもマンション前で行われるPCR検査を受ける以外では、なんと2週間ぶりの外出です。上海では4割以上の居住区域で外出が可能になったということです。
ただ、きのうも市中感染者が2万3000人あまりと、5日連続で2万人超え。一部で封鎖が解除されたと言っても、行動できるのは周辺地域だけで警察も監視しています。また、食料や生活用品の入手は依然、難しいままです。そんな中。
上海市民
「食料高いよ!何も残っていないよ!」
ゲートの前で住民から不満をぶつけられるのは上海市のトップ、李強氏です。習近平国家主席に近い存在とされ、次の首相候補ともいわれる大物政治家で、きのう市内を視察していた様子が撮影されていました。
映像の女性は、食料や物資が足りないことについて直接、不満を訴えたとみられます。政治家が市民に詰め寄られるのは中国では異例の光景で、この直訴が功を奏したのか、昨夜、この地域に大量の物資が届いたとの動画が投稿されています。
中国メディアは今回の李氏の視察について、「積極的に感染対策を行う市民らに感謝した」と報じていますが、市民の不満の直撃を受けたことは伝えられていません。
(12日16:05)
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