【ゼレンスキー大統領】ロシア軍の“化学兵器使用” 強い懸念
ウクライナ南東部マリウポリを中心に活動する軍の治安組織は11日、ロシア軍が毒物を使用したとSNS上で主張しました。ただ、毒物の種類は明らかにしておらず、具体的な根拠も示していません。
マリウポリの治安組織「アゾフ大隊」は11日、ロシア軍がドローンを使って上空から毒物を投下し、兵士や民間人に呼吸困難などの症状が出ているとSNS上で主張しました。しかし、毒物の種類は明らかにせず、具体的な根拠も示していません。
これについて、アメリカ国防総省のカービー報道官は、「引き続き状況を注視していく。報道が事実であれば、深く憂慮すべきことだ」とする声明を出しました。「化学剤を混ぜた催涙ガスを含む暴動鎮圧剤をロシアが使う可能性について、我々の懸念を反映したものだ」と強調しています。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は日本時間12日朝、自身のSNSを更新し、ロシア軍が化学兵器を使用する可能性について、強い懸念を示していました。
ゼレンスキー大統領 「きょう、ロシア軍の新たな発表によると、彼らはウクライナに対して新たなテロを準備している」「ロシア軍がマリウポリの兵士に化学兵器を使用する可能性があり、私たちはとても深刻に受け止めている」
こうした中、マリウポリのボイチェンコ市長は11日、AP通信とのインタビューで、これまでに市内で1万人以上の民間人が殺害され、死者数は2万人を超える可能性があると述べました。
また、市長はロシア軍が遺体を焼却するための移動式の火葬設備を持ち込み、冷蔵施設のあるショッピングセンターに遺体を運び込んでいるなどと説明しました。
(2022年4月12日放送「ストレイトニュース」より)
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